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税金お役立ち情報

図20

  • 取引相場のない株式の評価の見直しが行われます…                                   平成28年12月25日
      • 取引相場のない株式の評価の見直しが行われます…

       先ごろ公表された平成29年度税制大綱によれば、取引相場のない株式の評価の見直しが行われます。

       つまり、類似業種比準方式について、次の見直しを行われます。
       ❶ 類似業種の上場会社の株価について、現行に課税時期の属する月以前2年間平均を加える。
       ❷ 類似業種の上場会社の配当金額、利益金額及び簿価純資産価額について、連結決算を反映させたものとする。
       ❸ 配当金額、利益金額及び簿価純資産価額の比重について、1:1:1とする。
       そして、評価会社の規模区分の金額等の基準について、大会社及び中会社の適用範囲を総じて拡大する。

      というものです。特に、❸については従来「1:3:1」の割合であり、株式の評価に当たっては、利益金額の比重がが3となっていたのですが、これが今回の改正により、1となり、相対的に配当金額及び簿価純資産価額の比重が高まったといえます。
       この評価方法は、平成29年1月1日以後の相続・贈与等による取引相場のない株式に適用されます。


  • 法定外目的税の「宿泊税」、東京都に続き、大阪府も導入…                                   平成28年6月12日
      • 法定外目的税の「宿泊税」、東京都に続き、大阪府も導入…

       東京都は、平成14年4月1日から法定外目的税である宿泊税を導入しており、この税収は、国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図ることを目的として使われることとされています。

      東京都の税率は、次のとおりです。

      宿泊料金(1人1泊)税率
      10,000円以上15,000円未満100円
      15,000円以上200円

      (注)宿泊料金が1人1泊10,000円未満の宿泊には課税されません。

       この宿泊税は、都内のホテル又は旅館に宿泊する者に課税され、ホテル又は旅館の経営者が、宿泊者から税金を預かり、1か月分をまとめて翌月末日までに当該施設の所在地を所管する都税事務所・都税支所、支庁に申告して納めます。

       そして、今般、大阪府は、この「宿泊税」に関する条例案が府議会本会議で可決成立し、平成29年1月1日から導入することになりました。

      大阪府の税率は、次のとおりであり、東京都の2段階に対し、3段階となっています。

      宿泊料金(1人1泊)税率
      10,000円以上15,000円未満100円
      15,000円以上20,000円未満200円
      20,000円以上300円

      (注)宿泊料金が1人1泊10,000円未満の宿泊には課税されません。

       大阪府では、この宿泊税の税収を年間約10億円と見込んでいます。
       ちなみに、東京都の平成26年度における宿泊税の税収は過去最高の16億2000万円とのことです(産経新聞)。

       さて、法定外目的税とは、耳慣れない言葉ですが、いったいどんな意味が…
       地方公共団体が、地方税法に定められた税目以外に、新たな税目として課することができる目的税(特定の施策を達成する目的のために課される税)をいい、法定外普通税(使途が限定されない税)とともに、法定外税といいます。

       地方自治体は、地方自治を達成するため課税権が与えられています(自主財政主義)が、地方自治体ごとに税制が区々となると、住民の税負担が著しく不均衡になるため、これを防ぐために、国が定めた地方税法があり、地方自治体は、この地方税法に準拠して、条例を定めることによって課税権を行使できることになります。したがって、地方税法があるから、地方自治体は課税権を行使できるというものではなく、自ら条例を制定してはじめて課税権を行使できることになり、これを、地方税条例主義といいます。

       では、地方自治体は、地方税法に規定のない税目以外の税金(法定外税)を課すことは許されないかといえば、そうではなく、法定外税の新設又は変更を行う場合は、あらかじめ総務大臣に協議し、その同意を得なければならないとされています(法731②)。

       ところで、この法定外税に関しては、おもしろい訴訟事件がありますが、それについては、別の機会に取り上げたいと思います。


  • 消費税率10%への引き下げ時期が2年半先に延期されました…                                   平成28年6月6日
      • 消費税率10%への引き下げ時期が2年半先に延期されました…

       安倍首相は、6月1日、記者会見し、平成29年4月1日に予定されていた消費税率の10%への引上げを2年半先の平成31年10月1日まで再延期することを正式に表明しました。
       また、この引上げに伴い、軽減税率(現行の8%)を導入する考えを示しました。

       消費税率引上げ時期の再延期の理由について、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議論を踏まえ、「世界経済は想像を超えるスピードで変化し、不透明感を増している」と指摘した上で、「内需を腰折れさせかねない消費税率の引き上げは延期すべきだと判断した」と述べています。

       今回の再延期には賛否両論があるところですが、庶民感覚からすると、正直ほっとしたというところでしょうか。
       しかし、消費税が増税されても腰折れしないような安定した右肩上がりの経済成長が望まれるところであり、今後ともデフレ脱却が揺るぎないものとなるよう期待したいところです。

       なお、消費税率引上げや軽減税率導入を延期する法案は参院選後の秋の臨時国会に提出される予定です。


  • 気になる裁決事例(父親が購入した車両を息子名義で登録していたら贈与か…)                                   平成28年5月30日
      • 気になる裁決事例(父親が購入した車両を息子名義で登録していたら贈与か…)
        画像の説明

       平成25年8月16日付けの本欄では、会社名義の車両を個人使用していた場合の裁決例についてお伝えしていますが、今回は、父親が購入した車両を息子名義で登録した場合、親から息子に贈与したものといえるか否かが問題となった事例です。
       

       なお、以下の事実が認定されています。
      ①自動車の小売業者(ディーラー)宛ての「新車注文書」には、買主・注文者を請求人(息子)の父、使用者名義を請求人として注文する旨が記載されている。

      ②上記①により購入された車両に係る自動車検査証には、「所有者の氏名又は名称」欄に請求人の氏名が記載されている。

      ③本件車両の代金は、その全額が父名義の普通預金口座から件ディーラーに対して支払われている。

       これについて、審判所は、次のような判断をしています。
       「本件においては、…本件車両の代金全額を父が負担しているのに自動車検査証には請求人の名義で登録されており、相基通9-9に定める「他の者の名義で新たに不動産、株式等を取得した場合」に該当するから、反証のない限り、父から請求人への贈与として取り扱われる。そこで、反証の成否について検討する。
       
       ①車両に購入に当たっては、紹介制度(客を紹介したディーラーのグループ会社(A社)の従業員(請求人である息子も該当)に数万円程度の商品券等が与えられる特典)とキャンペーンがあり、これらはいずれか一方しか利用できないものであり、両者の効果を比較すると、紹介制度を利用するより本件キャンペーンを利用する方が、装備品の割引額及びプリペイドカードの合計額120,000円と本件紹介制度による特典の差額相当額を節約できることになる点で有利である。したがって、本件車両の代金を負担する父としては、紹介制度ではなくキャンペーンの利用を選択するのが経済的に合理性のある行動であるといえる。
       
       ②さらに、前車両は父が代金を支払い、父が登録名義人であったから、父が自己所有物として購入したものであることは明らかであるが、当審判所の調査によっても、請求人の家族について、本件車両の購入前後(すなわち前車両の所有時と本件車両の所有時)で、その使用状況に変化を生じさせるような生活環境等の変動はなかった。そうすると、父所有の前車両が本件車両に変更された際に、これを請求人に贈与する必要性は特別見当たらないから、父が本件車両を請求人に贈与する動機はなかったと認められる。

       ③請求人及び父は、当審判所の調査に対し、本件車両を主に使用していたのは、父及び請求人の妹であり、請求人は本件車両をほとんど利用していなかったと認められる。そして、一般に、利用しない者に対して車両を贈与するとは考え難いことに照らせば、このことは請求人への贈与の事実を疑わせる事情といえる。

       ④なお、請求人が父から本件車両の贈与を受けるつもりであったとすれば、請求人が好みの車種や色等の希望を述べ、これが購入する車両の決定に反映されるのが通常であるところ、当審判所の調査によっても、請求人が、購入すべき車両の選定や購入手続等に関与した事実は認められない。

       ⑤結局のところ、父は、自らの判断で購入すべき車両を選定して本件車両の取得資金を出捐し、本件車両の維持・管理に必要な費用を全て負担し、本件調査の開始後のこととはいえ自らの判断で本件車両を売却して同売却代金を受領し、新たな車両を購入しており、これは正に所有者らしい振る舞いであると評価できる。これに対して、請求人が本件車両の所有者であったことを伺わせる事情は特に認められず、かえって、上記のとおり、贈与があったとすれば不自然ともいい得る事情の存在も認められる。

       ⑥上記のキャンペーンに関する事情に加え、上記の諸事情を総合すれば、本件においては、上記推認の前提となる経験則の適用を妨げるための反証がされているというべきである。

       したがって、請求人は本件車両の贈与を受けたとは認められない。

       登録名義という「形式」にとらわれることなく、車両の登録名義の目的と、車両の使用状況等の事実関係による「実質」において判断していることは評価すべきでしょう。
       税務調査の段階では、父親が資金を出しているのに、息子の名義になっているという事実をとらえて贈与があったと認定した(決めつけた)ものと思われますが、いささか、早計で強引なように感じます。本件裁決は妥当なものと思います。


  • 自己株式の取得に係る処理について考える…                                               平成28年5月23日
      • 自己株式の取得に係る処理について考える…

       発行法人が取得した自己株式については、資本金等の額(注1)から取得した自己株式に対応する資本金等の額(取得資本金額)(注2)を減少して処理します。

       なお、平成18年3月31日までは、法人税法上、資産として取り扱うこととされていましたが、平成18 年度改正により上記の取り扱いとなりました。

       また、改正時の経過措置として、平成18 年4月1日において自己株式を所有していた場合の資本金等の額については、平成18 年4月1日の資本金の額に、平成18 年3月31 日における改正前の法人税法上の資本積立金額から同日において有する自己株式の帳簿価額を減算した金額を加算した金額をもって、平成18 年4月1日における資本金等の額(注3)とすることとされました。

      (注1)平成18 年度改正により、改正前の「資本の金額」と「資本積立金額」の合計額と同様の概念として、「資本金等の額」が新たに定義されました(法人税法2十六)。
      (注2)「取得資本金額」は、次の算式により計算します(法人税法施行令8①二十)。

      取得資本金額

      (注3)経過措置による平成18年4月1日における資本金等の額

      資本金等の額

      *取得の税務処理例
       資本金1000万円、その他の資本金剰余金1000万円、利益剰余金500万円、発行株数2万株の法人が、自己株式1000株を某株主から150万円(1株当たり1500円)で取得した場合の税務仕訳は、次のとおりです。なお、当該法人は自己株式を有していないこととします。

       その他の資本剰余金(注1) 1,000,000  普通預金      1,397,900 
       利益剰余金(注2)      500,000  源泉預り金(注3)  102,100

      (注1)資本金等の額(資本金+その他の資本剰余金) 2000万円 ÷((発行株数2万株)-(自己株式直前の自己株式数 0)) × 取得自己株式数 1000株 = 1,000,000円
      (注2)取得価額150万円 ― 取得資本金額(注1)100万円 = 500,000円
      (注3)みなし配当金(注2)× 20.42%(所得税20.0%+復興特別所得税0.42%)= 102,100



  • 法務省が注意喚起、「役員の変更の登記を忘れていませんか?」…                                              平成28年5月9日
      • 法務省が注意喚起、「役員の変更の登記を忘れていませんか?」…

       平成18年5月1日に会社法が施行され,今年の5月で10年を迎えます。
       これを機に、法務省は、「役員の変更の登記を忘れていませんか?」との注意を促しています。

       会社法では、公開会社(注)ではない株式会社の取締役及び監査役の任期は、定款で定めることにより、最長で選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することができるとされています(法332条②、法336条②)。

      (注)公開会社とは,株式会社が発行する株式の全部又は一部につき,株式の譲渡について株式会社の承認を要する旨の定款の定めがない株式会社をいいます。株式を市場に公開しているかどうかは関係ありません。

       したがって、会社法施行後に取締役及び監査役の任期を伸長している株式会社については、任期が満了する時期を再度確認のうえ、本年の定時株主総会の終結で任期が満了する場合には、定時株主総会における取締役、監査役等の選任、取締役会の決議や取締役の互選等による代表取締役の選定等を行った上、その旨の変更の登記を申請する必要があります。 

       役員の変更の登記等をしないまま,最後に登記をした時から12年を経過した場合には,休眠整理作業の対象となり、その後も登記又は事業を廃止しない旨の届出をしない場合には、解散したものとみなされ、登記官の職権により解散の登記がされることになりますので、注意が必要です。





  • 総務省、「ふるさと納税」の返礼品競争に再度の“差し水”…                                              平成28年4月11日
      • 総務省、「ふるさと納税」の返礼品競争に再度の“差し水”…

       平成20年度の地方税法改正によりに導入された「ふるさと納税」は、導入以降、各自治体による返礼品の過当競争がますます増幅し、これによって「ふるさと納税」は年々、件数・金額ともに増加しています。

       しかし、これは、地方税の納付先を自分の居住する県・市町村から他の県・市町村に変えることによる納税にほかなりません。“租税の非対価性”からすると、納税してその見返りに高価な物品をもらえるというのは、いかがなものかといった問題意識もあり、総務省ではこれまでも各自治体に対し、返礼を自制するよう指導してきています。

       そして、今年度には、これまでのプリペードカード等や高額な品物に加えて、電気・電子機器、貴金属、ゴルフ用品、自転車等も対象としない旨の通知を各自治体に出したということです。

       高価な品物欲しさに「ふるさと納税」すること自体は、違法行為ではなく、従って決して悪いことではありませんし、むしろ“賢い”ことだとさえ言うことができるでしょう。

       また、この制度自体も、有事の場合、大いに活用され、東日本大震災のあった2011年には人員で741,667人 (前年33,458人)、金額で 649億円(前年67億円)と驚異的な伸びを示しています。こうして、この制度が善意で活用されることは、大変素晴らしいことだと思います。

       話は戻って、高価な物品の返礼という過当競争については、問題があるとすれば、それは納税する側ではなく、各自治体の側でしょう。各自治体による過当競争が人の"善意"を"欲"に走らせる…としたら悲しさを覚えます。返礼品全面廃止とはいいませんが、節度あるものであって欲しいと願うばかりです。


  • 平成28年4月1日から改正国税不服申立制度が施行…                                              平成28年4月4日
      • 平成28年4月1日から改正国税不服申立制度が施行…

       改正前の課税処分等に対する国税不服申立については、第一に処分行政庁に対して「異議申立」を行い、それが棄却された場合に国税不服審判所に「審査請求」するもの(二重の不服申立前置主義)とされていましたが、今月の1日から改正通則法が施行され、「異議申立」が「再調査の請求」と名称変更されるとともに、「再調査の請求」を経ることなく直接「審査請求」することができるようになりました。

       また、不服申立期間も従前の2カ月から3カ月に延長され、審査請求にあっては、証拠物件の閲覧に加え、写しの交付を請求することができるようになりました(1枚10円)。
       
       これまで、処分行政庁に異議申立したところで、処分行政庁として当初の処分を変えるようなことは稀有で、専ら棄却されてきたこともあり、「異議申立」は意味があるのか、という疑問もあったところです。
       なお、直接「審査請求」できるようになりますが、直接提訴することはできず、不服申立前置主義は、なお維持されています。


  • 交際費損金不算入制度について…                                                    平成28年3月28日
      • 交際費損金不算入制度について…

      1 交際費等となる費用
       交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。
       ただし、飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用(専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用は交際費等から除かれます。
       なお、この規定は、次の事項を記載した書類を保存している場合に限り適用されます。
       ① 飲食等の年月日
       ② 飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
       ③ 飲食等に参加した者の数
       ④ その費用の金額並びに飲食店等の名称及び所在地(店舗がない等の理由で名称又は所在地が明
        らかでないときは、領収書等に記載された支払先の名称、住所等)
       ⑤ その他参考となるべき事項

       (注)上記の費用の金額基準である5,000円の判定や交際費等の額の計算は、法人の適用している消費
        税等の経理処理(税抜経理方式又は税込経理方式)により算定した価額により行います。

      2 損金不算入額の計算
       交際費の損金不算入の制度の改正は、デフレ脱却を目指すアベノミクスの政策の一つとしてここ数年頻繁に行われてきていますが、平成26年4月1日以後に開始する事業年度からは、次のとおりとなっています。

       (1) 期末の資本金の額又は出資金の額が1億円以下である等の法人(注)
         損金不算入額は、次のいずれかの金額となります。

        1) 前記1の交際費等のうち、飲食その他これに類する行為のために要する費用(専らその法人
         の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除き、以下
         「接待飲食費」といいます。)の50%に相当する金額を超える部分の金額(改正前は、当該規
         定はなし)

        2) 800万円に該当事業年度の月数を乗じ、これを12で除して計算した金額(定額控除限度額)
         を超える部分の金額
        (注)資本金の額又は出資金の額が5億円以上の法人の100%子法人等は除かれます。
       
       (2) 上記(1)以外の法人
         前記1の交際費等のうち、飲食その他これに類する行為のために要する費用(専らその法人の役
         員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除き、以下「接待
         飲食費」といいます。)の50%に相当する金額を超える部分の金額(改正前は全額損金不算
         入)


  • 平成28年3月期決算―受取配当等の益金不算入の計算が変わります(2)…                                    平成28年3月21日
      • 平成28年3月期決算―受取配当等の益金不算入の計算が変わります(2)…

       投資信託に関する受取配当等の益金不算入の対象範囲は、次にとおりです。

      1 証券投資信託の収益分配金
       証券投資信託は、株式、公社債等について投資運用されるもので、収益分配金は利子、配当、売買益等から構成されるため、簡便的に収益分配金の2分の1相当額を配当と擬制し、収益分配金の2分の1が益金不算入の対象となっていましたが、平成27年改正で、その全額が益金の額に算入されることになりました。

      2 公社債投資信託の収益分配金
       公社債投資信託は、国債・地方債といった公債や社債を投資対象とし、収益分配金は利子、償還益から構成されており、配当として受けるものではないので益金不算入の対象となりません。

      3 外貨建等証券投資信託及び特定外貨建等証券投資信託の収益分配金
       1.特定外貨建等証券投資信託以外の外貨建証券投資信託(主として外貨建資産または株式以外の資産に運用され、運用資産の外貨建資産割合または非株式割合が50%超の証券投資信託)は、収益分配金の4分の1が益金不算入の対象となっていましたが、平成27年改正で、その全額が益金の額に算入されることになりました。

       2.特定外貨建等証券投資信託(主として外貨建資産または株式以外の資産に運用され、運用資産の外貨建資産割合または非株式割合が75%超の証券投資信託)は、外国法人の配当金と同様の理由から、益金不算入の対象となりません。

      4 特定株式投資信託の収益分配金
       1.特定株式投資信託(その信託財産を株式のみに対する投資として運用することを目的とする証券投資信託(ETFなど)で、租税特別措置法第3条の2に規定するもの)は、その収益分配金は、すべて配当金から構成されているため、その全額が益金不算入の対象となっていましたが、平成27年度改正で、非支配目的株式として、その収益の分配額の20%が益金不算入となりました。

       2.外国株価指数連動型特定株式投資信託(特定株式投資信託のうち外国株価指数に採用されている銘柄等に投資を行うもので租税特別措置法第9条に規定するもの)は、外国法人の配当金と同様の理由(益金不算入の制度が内国法人と株主との国内における二重課税を排除するために設けられているため)から、益金不算入の対象となりません。


  • 平成28年3月期決算―受取配当等の益金不算入の計算が変わります(1)…                                    平成28年3月14日
      • 平成28年3月期決算―受取配当等の益金不算入の計算が変わります(1)…

       平成27年度改正において、受取配当金の益金不算入について、益金不算入の対象となる株式等の区分が、次の4区分(改正前は3区分)に見直されるとともに、益金不算入割合も見直されました。また、配当等の額から控除する負債利子の額は、関連法人株式等だけが対象とされました。
       
       一般的に売買目的等で保有する上場株式等については、従前は、「上記以外の株式等」に区分され、益金不算入割合は50%でしたが、この改正により、「非支配目的株式等 (株式等保有割合5%以下)」に区分され、益金不算入割合は20%になります。

       ただし、短期保有株式等(内国法人がその受け取る配当等の額の元本である株式等をその配当等の額の支払いに係る基準日以前1月以内に取得し、かつ、当該株式等又は当該株式等と銘柄を同じくする株式等を当該基準日あと2月以内に譲渡した場合における当該譲渡した株式等をいう。)のうち、政令で定めるものの配当等の額については、受取配当等の益金不算入の対象にはなりません。

       なお、この改正は、平成27年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税について適用されますので、今月末決算の法人からの適用となります。
       詳細については、こちらをご覧ください。


  • 法人税法132条の2を適用した初の最高裁判決出る…ヤフー事件…                                    平成28年3月7日
      • 法人税法132条の2を適用した初の最高裁判決出る…ヤフー事件…

       平成13年度税制改正で創設された組織再編税制の行為計算否認規定が適用された最高裁判決が、2月29日に出ました。結果は、下級審と同じで、上告人であるヤフー側が敗訴しました。

       最高裁判旨「組織再編成は、その形態や方法が複雑かつ多様であるため、これを利用する巧妙な租税回避行為が行われやすく、租税回避の手段として濫用されるおそれがあることから、法132条の2は、税負担の公平を維持するため、組織再編成において法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められる行為又は計算が行われた場合に、それを正常な行為又は計算に引き直して法人税の更正又は決定を行う権限を税務署長に認めたものと解され、組織再編成に係る租税回避を包括的に防止する規定として設けられたものである。このような同条の趣旨及び目的からすれば、同条にいう『法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの』とは、法人の行為又は計算が組織再編税制に係る各規定を租税回避の手段として濫用することにより法人税の負担を減少させるものであることをいうと解すべきであり、その濫用の有無の判断に当たっては、〈1〉当該法人の行為又は計算が、通常は想定されない組織再編成の手順や方法に基づいたり、実態とは乖離した形式を作出したりするなど、不自然なものであるかどうか、〈2〉税負担の減少以外にそのような行為又は計算を行うことの合理的な理由となる事業目的その他の事由が存在するかどうか等の事情を考慮した上で、当該行為又は計算が、組織再編成を利用して税負担を減少させることを意図したものであって、組織再編税制に係る各規定の本来の趣旨及び目的から逸脱する態様でその適用を受けるもの又は免れるものと認められるか否かという観点から判断するのが相当である。…cは、b社において、経営の中枢を継続的かつ実質的に担ってきた者という施行令112条7項5号の特定役員引継要件において想定されている特定役員の実質を備えていたということはできず、本件副社長就任は、本件合併後にcが上告人の代表取締役社長の地位にとどまってさえいれば上記要件が満たされることとなるよう企図されたものであって、実態とは乖離した上記要件の形式を作出する明らかに不自然なものというべきである。…本件副社長就任につき、税負担の減少以外にその合理的な理由といえるような事業目的等があったとはいい難い。そうすると、本件副社長就任は、組織再編税制に係る上記各規定を租税回避の手段として濫用することにより法人税の負担を減少させるものとして、法132条の2にいう『法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの』に当たると解するのが相当である。所論の点に関する原審の判断は、以上の趣旨をいうものとして是認することができる。」

       「組織再編税制に係る上記各規定を租税回避の手段として濫用」したとする文言は、正に上告人による課税減免要件を具備する行為を形式的なものであり作出したものとして、断罪したという感じがします。下級審と結論は同じではありますが、相当厳しい判決になったというのが率直な感想です。
       今後の課税実務に与える影響も大きいものがあると思います。



  • 気になる裁決事例(事業者でない者の提出した「消費税課税事業者選択届出書」…                                    平成28年2月22日
      • 気になる裁決事例(事業者でない者の提出した「消費税課税事業者選択届出書」…

       会計事務所の職員である請求人は、平成24年11月にA社から土地および建物を購入し、同月にこの土地および建物をB社に賃貸する契約を締結し、翌月から貸し付けた。
       
       これに先立ち、請求人は平成22年にイタリアでカードホルダーを5個購入し、インターネットのオークションに出品したもの落札されなかったため家事消費し、また、同年および平成24年には中古書籍を売却し雑収入を得ていた。請求人は、平成22年2月15日に平成22年課税期間を課税事業者とする「消費税課税事業者選択届出書」を提出し、そのうえで、平成22年課税期間と平成24年課税期間の消費税等の還付を受けるために確定申告を提出している。

       原処分庁は、請求人は消費税法第9条《小規模事業者に係る納税義務の免除》第1項本文に規定する消費税を納める義務が免除されることとなる事業者に該当するから確定申告書を提出することができないとして更正処分を行った。

       これに対し、請求人が、本件課税期間の開始前に同条第4項に規定する同条第1項本文の適用を受けない「消費税課税事業者選択届出書」を提出しており、消費税を納める義務が免除されないとして、原処分の全部の取消しを求めたものである。

       これについて、審判所は、「消費税法上の『事業』の意義については、消費に広く薄く負担を求める旨を規定する税制改革法及び同時に制定された消費税法の趣旨、目的に即して解釈すべきであることからすると、消費税法上の『事業』とは、その規模を問わず、対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供が反復・継続・独立して行われることをいうものと解される。その上で、消費税法第2条第1項第4号は、事業者とは、個人事業者及び法人をいう旨規定し、同項第3号において、個人事業者とは事業を行う個人をいう旨規定していることからすれば、消費税法上は、『事業を行う個人』(事業者)と、それ以外の『個人』とを区別しているのであって、当該個人が、資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供を反復・継続・独立して行っている場合には、事業を行う個人、すなわち事業者に該当する。…本件カードホルダーの家事消費は、消費税法上の事業には該当しない。…本件各中古書籍を売却した回数は、平成22年ないし平成24年の各年中、それぞれ1回限りであること、また、他に中古書籍を売却した事実がないことからすれば、本件各中古書籍の売却は、反復・継続していると評価できる程度までの行為であったと認めることはできない。よって、本件各中古書籍の売却は、消費税法上の事業には該当しない。…また、本件各書籍の購入は、本件不動産業務の開業準備行為とは認められないから、平成22年課税期間及び平成23年課税期間において、請求人を事業者ということはできない。
       …請求人は、本件課税期間において事業を行う個人(事業者)に該当するものの、①本件課税期間の基準期間(平成22年課税期間)において事業を行っておらず、当該基準期間における課税売上高は○○○○円(1千万円以下:筆者注)であること、②本件選択届出書が事業者ではない請求人から提出されたものであること、及び③本件不動産業務を開始した本件課税期間において改めて選択届出書を提出していないことから、課税事業者ではなく、免税事業者に該当する。…以上のとおり、請求人は、本件課税期間において免税事業者であるから、本件課税期間における消費税等の還付を受けることはできない。」との判断を示した。

       平成24年課税期間には、不動産を購入し、それを賃貸する契約を締結しているという事実により、当該課税期間については事業者となっていますので、この平成24年課税期間中に提出していれば、その選択届出書は有効であったということになります。
       
       消費税課税事業者選択届出手続は、免税事業者が課税事業者になることを選択する場合の手続をいいます(消法9条④、消施11条①)。対象者は、課税事業者になることを選択しようとする事業者であり、その提出時期は、「適用を受けようとする課税期間の初日の前日まで(適用を受けようとする課税期間が事業を開始した日の属する課税期間である場合には、その課税期間中)」となっています。


  • 平成28年度改正で、移転価格に係る文書の整備が義務化…                                    平成28年2月15日
      • 平成28年度改正で、移転価格に係る文書の整備が義務化…

       平成28年度改正によって、移転価格に係る文書の提供(作成・保存)が義務化されます。
       作成等する文書は、国外関連者との取引に関する①ローカルファイル、②マスターファイル、②国別報告事項(CBCレポート)の3つとなります。

       ①ローカルファイル
       独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類で、国外関連取引を行った法人は、確定申告書の提出期限までにこれを作成し、7年間保存しなければなりません(同時文書化義務)。
       ただし、前事業年度等において、一の国外関連者との取引金額が50億円未満で、かつ、無形資産その他一定の資産の国外関連取引等の額が3億円未満である場合は、同時文書化義務は免除されます。
       この改正は、平成29年4月1日以後開始する事業年度分の法人税について適用される予定です。他の文書より1年遅れて適用されます。

       ②マスターファイル
       事業概況報告事項のことで、多国籍企業グループの組織構造、事業の概要、財務状況などについて、親法人会計年度終了の日の翌日から1年以内に電子申告で所轄税務署に提出しなければなりません。
       ただし、直前会計年度の連結総収入金額が、1000億円未満の多国籍企業グループについては免除されます。
       この改正は、平成28年4月1日以後に開始する親法人会計年度から適用される予定です。

       ③国別報告書(CBCレポート)
       多国籍企業グループの内国法人は、事業を行う国または地域ごとの収入金額、税引前当期利益の額などについて、親法人会計年度終了の日の翌日から1年以内に電子申告で所轄税務署に提出しなければなりません。
       この改正は、平成28年4月1日以後に開始する親法人会計年度から適用される予定です。



  • 気になる裁決事例(競売で一括取得した土地・建物の価額の按分方法について…)                                    平成28年1月25日
      • 気になる裁決事例(競売で一括取得した土地・建物の価額の按分方法について…)

       請求人が、競売により土地とともに一括取得した建物等について、落札金額を路線価及び類似建物の価額などであん分して算出した取得価額を基に法人税の減価償却費の額及び消費税の課税仕入れに係る支払対価の額を計算して申告したところ、原処分庁が、建物等の取得価額は、固定資産税評価額による土地と建物等の評価額の比率に基づき算出すべきであるとして、法人税並びに消費税及び地方消費税の各更正処分等を行った。
       これに対し、請求人が、当初の申告に用いたあん分比が認められないとしても、不動産鑑定士の鑑定評価による土地と建物等の評価額の比率によるべきであるなどとして、これらの処分の一部の取消しを求めた事案である。

       争点は、請求人が本件競売によって一括取得した本件土地及び本件競売建物の取得価額の算出はどのような方法により行い、また、当該取得価額はそれぞれ幾らであるかである。

       落札で不動産を取得することは、一般の方ではあまりないことだろうと思いますが、例えば、国税当局が差押財産をインターネットで公売しており、これには誰でも参加することできます。
       もちろん、不動産についても公売されていますが、通常、土地と建物については、本件のように土地・建物一括でいくら、といったものとなっています。そこで、こうした不動産を落札した場合の土地と建物の価格のあん分が問題となります。
       取得する側としては、なるべく建物の価額が多いほうが、法人税の計算上、減価償却費が多額となりますし、消費税法上も仮払消費税が多額になり、納税額が少なく済むことになります。

       さて、審判所の判断は、以下のとおりでした。
       一括して購入した土地及び建物等の取得価額については、…売買契約書等によりそれらの購入代価等が明らかな場合には、通常、その購入代価等が取得価額となるが、それが明らかでない場合には、合理的な方法によってそれらの取得価額を区分する必要がある。本件不動産については、本件競売によって一括取得したものであり、各資産の購入代価が明らかではないことから、合理的な方法によってそれらの取得価額を区分する必要がある。

       請求人は、…本件落札金額を不動産鑑定士の鑑定評価による土地と建物の評価額による比率により区分することが客観的であり、かつ、合理的であり、本件K評価書に記載された本件土地及び本件競売建物の評価額の比率によりあん分すべき旨主張するところ、確かに、鑑定評価による価額を用いたあん分法も土地と建物等の取得価額を区分する方法として、一応の合理性が認められる方法である。しかしながら、本件K評価書における評価額は、本件建物と構造の異なる建物に基づく査定を行っているなど、必ずしも合理性のある算出価額とはなっていないものと認められる。

       原処分庁は、…土地と建物の固定資産税評価額の比率により区分することが合理的である旨主張するところ、固定資産税評価額は、総務大臣の告示による固定資産評価基準に基づき、土地の場合は路線価と同様に地価公示価格や売買実例等を基に評価され、家屋の場合は再建築価額に基づいて評価されているから、土地及び家屋の時価を反映していると考えられる上、土地と家屋の価額の算出機関及び算出時期が同一であるから、土地及び家屋の固定資産税評価額はいずれも同一時期の時価を反映しているものと考えられ、合理的であると認められる。

       本件の不動産鑑定士による評価額については、一部において必ずしも合理性があるとはいえないという点が審判所によって指摘されています。もし、この評価額が極めて妥当なものであったとしたら結果は異なっていたかもしれませんし、そうであれば、その評価結果は、固定資産税評価額によってあん分した価額に近いものになっっていたかもしれません。


  • 相続した土地と家屋の名義変更と有効活用について考える…                                    平成25年12月23日
      • 相続した土地と家屋の名義変更と有効活用について考える…

      (質問)内容 一昨年、実父が死亡し、実家(○○町所在の土地・家屋)を相続。登記名義変更未済。将来、子が住むとしても建て替えが必要となる。
       更地にして駐車場事業をするか、現状のままにしておくか。現状のままにしておくとし ても名義変更しないといけないか。

      (検討)
      ○ 相続した不動産の名義変更はしなくてはいけないか。
       相続した不動産の名義変更(相続登記)は、相続人に手続きをする義務はありません。義務がないので期限もありません。とはいえ、不動産の名義が故人のままでは、誰がその不動産を取得したのかが第三者には わかりません。つまり、”これは、私が相続したものであり、私の所有物だ”と主張しても第三者に対抗することができません。名義変更しないと不動産を売却することや、不動産を担保にお金を借りることもできませんし、もっと厄介なのは、ご自身が死亡した場合には、ご自身のほかに相続人がいたとすると、この不動産は、先に死亡した実父の遺産として改めて別の相続の問題になりかねませんし、こうしたことから、名義変更が不可欠です。

      ○ 相続による名義変更について 相続した不動産(土地、家屋)の名義変更をする場合、登録免許税がかかります。
       登録免許税 = 固定資産課税評価額 × 4/1000
       所轄の法務局に出かけていき、ご自分でもできますが、一般的には司法書士に依頼します。 名義変更する物件の評価額により報酬を支払うことになります。

      ○ 土地の活用について 土地の活用といえば、一般的に ① アパート経営、② 駐車場経営、③ 堅実な企業(銀行、全国展開の支店、地元大手企業等)に定期借地権付での賃貸などが考えられます。
       いずれであるかは、その土地の所在地、環境、形状、広さ、などの諸条件によって異なってきます。なお、①のアパート経営は、諸般の事情によって、お勧めできません。

      ○ ひとことに駐車場経営といっても、いろいろなパターンが考えられます。土地の広さや形、周辺環境を考慮した上で、どのような駐車場が適しているのかを検討する 必要があります。一般に、乗用車 1 台当たり、必要な面積の目安は 7 坪(約 23 ㎡)といわれています。
      1) 「平面駐車場」
       平地に駐車枠を引いた、いわゆる“青空駐車場”です。機械設置などの初期コストも低く抑えられ、人件費などの維持管理コストも抑えられる(無人も可能)ので時間貸し駐車場に適し ていますが、土地面積により収容台数が決まるため、効率面では立体駐車場に劣ります。

      2)「立体駐車場」
       建物の中を車が自走して駐車する「自走式立体駐車場」と、車を昇降装置に乗せて駐車スペ ースに移動する「機械式立体駐車場」があります。建物の階数(あるいは段数)を増やすことで収容台数を増やすことができ、ニーズの高い地域であれば経営効率を高めることができますが、投資額も大きく、有人での運営となるため、事業として本格的に取り組む必要があります。

      3)「月極駐車場」
       駐車枠 1 台ごとに賃貸借契約を結び、1 カ月毎の賃料を受け取る駐車場です。 賃貸住宅と同様に、多くのオーナーは不動産会社に手数料を払って借り手の募集や契約を仲 介してもらっています。ほとんどの駐車枠に借り手がつけば想定した賃料収入が入ってきますが、借り手が減って空き枠が増えると経営が厳しくなります。“若者の車離れ”や“人口減少”が叫ばれる現在では、借り手を確保するのも容易ではないようです。

      4)「時間貸し駐車場」
       いわゆる“コインパーキング”です。「30 分/100 円」など、あらかじめ提示した時間単位の料金が、その時間が経過する毎に 加算される駐車場の運営方法です。狭い土地やいびつな形をした土地でも、自動の車止めと無人精算機を設置した平面駐車場にすることで、駐車場経営を検討することが可能です。例えば、2~3 台分の枠で時間貸し駐車場を運営し、サイドビジネスとして成功している事例もあるといいます。これは、単価が高い、出入れが頻繁といった都会の中心部の例です。 「月極駐車場」の空き枠のみを「時間貸し駐車場」にするケースも最近では珍しくありませ ん。

      5)「日貸し駐車場」
       「1 日いくら」の料金を設定し、利用時間に関係なく、1 度駐車する毎に 1 台分の料金を徴収する駐車場の運営方法です。商業施設の近隣、駐車場の少ないオフィス街や住宅街など、滞在時間の長い地域に見られる駐車場です。
       「時間貸し駐車場」を基本にして休日のみ「日貸し駐車場」にするなど、組み合わせて運営するケースもあります。

      ○ 駐車場の運営は誰が行うか。
       土地のオーナーが設置から管理まで行う「自己経営」と、駐車場専門業者へ「運営委託」す る2つの方法があります。
      1)「自己経営」
       駐車場専門会社に運営委託せず、土地のオーナーが自己資金を用意し、設置から運営までを 行う場合です。当初の想定通りに運営できれば比較的高い収益が期待できますが、土地の整地・舗装から機械の設置、収支計画の策定、利用促進、料金回収、巡回、保守点検、防犯対策、そしてトラブル対応まで業務は多岐にわたり、専門知識や経験のない方には適しません。

      2)「運営委託」
       駐車場の運営を専門で行う会社に運営を依託する場合です。
       形としては、土地のオーナーが法人に土地を貸して、その賃料を毎月受け取っているイメー ジです(もちろん借地権や営業権は発生しません)。収益率は多少下がるかもしれませんが、自分で資金を用意する必要がほとんどなく、運営の全て(役所への各種届出を含む)を駐車場専門会社が行ってくれます。 また、「一括借り上げ」方式であれば、利用状況に関わらず、安定した収入が期待できます。

      ○ 駐車場経営についての資格、登録、届出 駐車場経営に関する資格制度や登録制度はありません。地目変更の届出も特に必要ありません。(ただし、500㎡(約 150 坪)以上の規模の大きい駐車場は安全上及び都市計画上の問題から自治体への届出が必要になり、出入口の設置などに規制が設けられています。) 立体駐車場を建設する場合は、建築物として建築基準法の適用を受けます。

      ○ 駐車場経営と税金
       駐車場経営で収入が発生すれば、不動産所得か又は事業所得として税務署に確定申告をする ことになります。いずれの所得であっても、所得計算は、次のとおりです。
       所得金額 = 収入金額 - 必要経費(主に固定資産税、運営会社に支払う管理料、機械 等設備に係る減価償却費など)

       所得計算は同じでも、不動産所得と事業所得の違いは、次のところにあります。経営する駐車場が、50 台以上である場合は事業所得、50 台に満たない場合は不動産所得となります。そして、不動産所得の場合は、例え青色申告をしてもその青色申告控除額は 10 万 円までとなりますが、事業所得の場合の青色申告控除が 65 万円となります。
       なお、会社員がサイドビジネスとして駐車場経営を行う場合、給与以外の所得(駐車場経営による所得ほか)が年間 20 万円以下であれば確定申告は不要です。

      ○ もしも土地を売却する場合
       駐車場経営などをしないと収入がありませんが、それでも、相続した不動産を放置しておくと、固定資産税がかかってきます。名義が故人のままであったとしても、相続人代表たる者に対して納税通知書が送られてきます。固定資産税が高額ですと、その負担も大変です。いっそ、売却しようか…という選択肢もあります。なお、売却する場合でも、名義変更が必要となります。

      ○ 不動産の売却と税金
       土地や建物を売却しますと、この譲渡所得に対して税金がかかります。これは、事業所得や 給与所得などの所得と分離(分離課税)して、計算することになっています。
       譲渡所得 = 譲渡収入 - (取得費 + 譲渡費用)

      1) 取得費とは、売った土地や建物を買い入れたときの購入代金や、購入手数料などの資産 の取得に要した金額に、その後支出した改良費、設備費を加えた合計額をいいます。
       なお、建物の取得費は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。また、土 地や建物の取得費が分からなかったり、実際の取得費が譲渡価額の 5%よりも少ないときは、譲渡価額の5%を取得費(概算取得費)とすることができます。

      2) 譲渡費用とは、土地や建物を売るために支出した費用をいい、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却するときに借家人などに支払った立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用などです。
       また、上記の譲渡所得は、次のとおり所有期間によって長期譲渡所得と短期譲渡所得の二つに区分し、税金の計算も別々に行います。長期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるものをいいます。短期譲渡所得とは譲渡した年の 1 月 1 日において所有期間が 5 年以下のものをいいます。
      (注)「所有期間」とは、土地や建物の取得の日から引き続き所有していた期間をいいます。
       この場合、相続や贈与により取得したものは、原則として、被相続人や贈与者の取得した日か ら計算することになっています。 長期譲渡所得の場合の税率は、国税 15.315%および住民税 5%、短期譲渡所得の場合の税率は、 国税 30.630%および住民税 9%です。

      ○マイホーム(居住用財産)を売ったときは、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。
       これを、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例といいます。
       この特例を適用するためには、次のような要件に適合する必要があります。
       自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。
      (注)住んでいた家屋又は住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の2つの要件全てに当てはまることが必要です。
      イ その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。
      ロ 家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
       その他、詳しい要件等については、こちらをご覧ください

      (参考資料)セレパーク情報「駐車場経営の基礎知識」
       


  • 国税庁が「贈与税に関するQ&A」を公表…                                    平成25年12月16日
      • 国税庁が「贈与税に関するQ&A」を公表…

       今月の13日に、国税庁は「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A」を公表しました。
       これは、25年度税制改正法の附則108条の4号を基づくものです。

       このQ&Aでは、贈与に係る課税関係を、①生活費又は教育費の全般、②結婚費用、③出産費用、④教育費、⑤その他の生活費、の5つに区分して説明しています。

       ①の分野のQ1-3において、数年間分の「生活費」又は「教育費」を一括して贈与を受けた場合、贈与税の課税対象となりますか、という質問に対しては、次のように回答されています。

      [A] 贈与税の課税対象とならない生活費又は教育費は、生活費又は教育費として必要な 都度直接これらの用に充てるために贈与を受けた財産であり、したがって、数年間分の生活費又は教育費を一括して贈与を受けた場合において、その財産が生活費又は教育費に充てられずに預貯金となっている場合、株式や家屋の購入費用に充てられた場合等のように、その生活費又は教育費に充てられなかった部分については、贈与税の課税対象となります。

       贈与を受けた当座は、ただちに生活費や教育費として費消しない部分の金額があるでしょうから、これを預貯金にしていたり、株式や家屋の購入費用に充てていたら、贈与として課税されるとのことです。
       株式や家屋の購入費用に充てていたら、生活費や教育費として費消したものではなく財産の取得ですから明らかに贈与とみられるでしょうが、一時的とはいえ預貯金としていても贈与となります。では、タンス預金にしていたら贈与とはならないのでしょうか。いいえ、これも贈与となるでしょう。

        「贈与税の課税対象とならない生活費又は教育費は、生活費又は教育費として必要な都度直接これらの用に充てるために贈与を受けた財産であ」ると、回答の前半において、定義づけされています。



  • 国税庁が「租税条約等に基づく情報交換事績」を発表                                    平成25年12月2日
      • 国税庁が「租税条約等に基づく情報交換事績」を発表

       本欄の平成25年11月4日付でお伝えした国外財産調書制度の中で触れた情報交換制度に関する話題です。このたび、国税庁が平成24年度の事績を発表しました。

      ○「租税条約等に基づく情報交換制度」ってなに?
       これには、3つのタイプがあります。①「要請に基づく情報交換」、②「自発的情報交換」、③「自動的情報交換」です。

       ①「要請に基づく情報交換」の要請件数は、24年度1年間で634件(前年度比△36.9%)、地域別では、アジア・大洋州の国・地域に対する要請が373件(全体の58.8%)、米州が217件(同34.2%)、欧州その他が44件(同6.9%)となっています。
       一方で、外国の税務当局から要請を受けた被要請件数は、155件(前年度比△48.2%)となっています。
       
       国税庁では、外国の税務当局への要請によって、海外法人の決算書、申告書、登記情報、契約書、銀行預金口座に関する情報、海外法人の帳簿書類などを入手します。

       ②「自発的情報交換」による提供件数は、24年度1年間で364件(同+2.8%)、地域別では、アジア・大洋州の国・地域に対する提供が301件(全体の82.7%)で大宗を占めています。
       一方で、外国の税務当局から提供を受けた件数は、33件で前年度より9割減となっています。

       国税庁による要請件数や提供件数が、外国の税務当局の件数に比して、際立っており、積極的に取り組んでいることがわかります。

       ③「自動的情報交換」は、日本国内で非居住者に支払われる配当、不動産所得に係る収入、無形資産の使用料、給与・報酬の支払いなど、法定調書から把握された情報を外国の税務当局に提供するもので、この提供件数は、24年度1年間で9万1000件で前年度より8割減となっています。この大幅な減少は前年度に本年度分も前倒しで提供したためとされています。
       一方で、外国の税務当局から提供を受けた件数は、13万8000件で前年度より22.5%減となっています。
       



  • 国税庁が「平成24事務年度の法人税・法人消費税の調査事績の概要」を発表                                    平成25年11月18日
      • 国税庁が「平成24事務年度の法人税・法人消費税の調査事績の概要」を発表

       平成24事務年度(平成24年7月~平成25年6月)においては、9万3千件(前年対比72.6%)の法人について実地調査を実施しています。これは、大口・悪質な不正計算が想定される法人など調査必要度が高い法人を優先して実施しているとのことです。

       このうち、法人税の非違があった法人は6万8千件(同74.0%)、その申告漏れ所得金額は、9,992億円(同85.0%)、追徴税額は2,098億円(同96.4%)となっています。
       また、法人税の非違のあった件数のうち不正計算があった件数は、1万7千件(同67.9%)、不正所得金額は、2,758億円(同90.4%)、不正発見割合は、18.3%となっています。

       この結果、調査1件当たりの申告漏れ所得金額は、10,712千円(同117.2%)、不正1件当たりの不正所得金額は、16,125千円(同133.0%)となっています。
       
       調査件数は対前年比72.6%と大幅に減少しているのは、国税通則法の改正による調査手続きが明確化されたことによって内部事務量が増大したことによるものとされています。これに呼応して申告漏れ所得金額や追徴税額も減少したとみることができます。

       不正計算のあった件数や不正所得金額も減少していますが、調査1件当たりの申告漏れ所得金額は、それぞれ対前年比117.2%および133.0%と増加しています。
       余程の大型案件があったか、あるいは1件当たりの平均値を下方に引っ張るような少額否認の事案が結果的に相当減少したから、とみることもできるかもしれません。不正発見割合が過去の事績に比べると相当低くなっているように思われます。納税者のコンプライアンスが向上したから、というのであれば幸いなことですが…。

       法人消費税については、法人税との同時調査等として8万8千件(前年対比73.5%)の実地調査を実施しています。
       このうち、消費税の非違があった法人は5万件(同75.2%)、その追徴税額は474億円(同103.4%)となっています。

       また、消費税の非違のあった件数のうち不正計算があった件数は、1万3千件(同69.3%)、不正計算による追徴税額は、114億円(同85.9%)で、その結果、調査1件当たりの追徴税額は、536千円(同140.7%)、不正1件当たりの追徴税額879千円(同124.0%)となっています。

       法人消費税も、法人税と同様の傾向を示しています。当然といえば、当然のことでしょう。


  • 太陽光発電による売電収入は、なに所得となるか…国税庁が見解を公表                                    平成25年11月11日
      • 太陽光発電による売電収入は、なに所得となるか…国税庁が見解を公表

       今回は、いま個人でも設置が進んでいる太陽光発電と税金に関する話題です。
       
       住宅用太陽光発電が日本で最初に販売されたのは、今からおよそ25年前の1993年といわれています。この導入当初の設置価格は、370万円/kwといいますから、そうそう手の出せる代物ではなかったようです。それ以降、製造量の増加とともに技術進歩もあり、徐々に価格も低減していき、2009年から政府が余剰電力買取制度(売電制度)を開始し補助金制度も復活させたことから、さらに普及し、太陽光発電は順調に広がっていきました。住宅への導入件数は2011年に100万件を突破し、価格は1kWあたり370万円から40万円程に劇的に下がっています。

       こうした普及の現状の中で、このたび国税庁が売電収入の所得区分について、次の①ないし③の3パターンに分けて見解を公表しました。

       ①給与所得者である個人が、自宅に太陽光発電設備を設置し、いわゆる太陽光発電による固定価格買取制度に基づきその余剰電力を電力会社に売却している場合、余剰電力の売却収入に係る所得区分については、それを事業として行っている場合や他に事業所得がありその付随業務として行っているような場合には事業所得に該当すると考えられますが、給与所得者が太陽光発電設備を家事用資産として使用し、その余剰電力を売却しているような場合には、雑所得に該当します。

       また、太陽光発電設備に係る減価償却費の計算方法については、太陽電池モジュール、パワーコンディショナーなどが一体となって発電・送電等を行う自家発電設備である場合、一般に「機械及び装置」に分類され、その耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第二の「55 前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」の「その他の設備」の「主として金属製のもの」に該当し、17年となります。

       なお、必要経費に算入する減価償却費の額は、発電量のうちに売却した電力量の占める割合を業務用割合として計算した金額となります。

       (注)一般家庭で行われる太陽光発電であっても、平成24年7月以降、一定規模以上の太陽光発電設備により発電が行われる場合には、その送電された電気の全量について電力会社に売却することが可能とされています(全量売電)。
       給与所得者がこの全量売電を行っている場合の売電収入も、上記と同様に、それが事業として行われている場合を除き、雑所得に該当すると考えられます。

       ②個人商店を営む個人が、1階を店舗、2階を自宅とする建物に太陽光発電設備を設置し、発電した電力を自宅及び店舗で使用するほか、いわゆる太陽光発電の固定価格買取制度に基づきその余剰電力を電力会社に売却している場合で、電気使用量メーターは1つしか設置されておらず、売却した電力量および売却金額は毎月の検針票により確認することができるが、発電量のうち店舗や自宅がそれぞれいくら電力を使用したかについて把握することはできない場合、余剰電力の売却収入に係る所得区分については、事業所得の付随収入となります。

       この場合、必要経費に算入する減価償却費の額は、発電量のうち売却した電力量以外の割合を店舗と自宅における使用の実態に基づく使用率や使用面積割合等の合理的な基準による店舗の使用割合により按分し、その割合と発電量のうちの売却した電力量の割合の合計を事業用割合として計算することが考えられます。

       ③不動産賃貸業を営む個人が、賃貸アパートの屋上に太陽光発電設備を設置し、これにより発電した電力をその賃貸アパートの共用部分で使用し、その余剰電力を固定価格買取制度に基づき電力会社に売却している場合、この余剰電力の売却収入の所得区分については、不動産所得に係る収入金額に算入します。

      (注) 個人が行う太陽光発電であっても、平成24年7月以降、一定規模以上の太陽光発電設備により発電が行われる場合には、その送電された電気の全量について電力会社に売却することが可能とされています(全量売電)。
       不動産賃貸業を行う個人が、賃貸不動産に太陽光発電設備を設置し、全量売電を行っている場合の売電収入は、上記のような不動産所得との関連性が認められないことから、それが事業として行われている場合を除き、雑所得に該当すると考えられます。


  • 国外財産調書制度による調書の提出が、いよいよ始まる…                                    平成25年11月4日
      • 国外財産調書制度による調書の提出が、いよいよ始まる…

       平成24年度税制改正により、各年12月31日時点で5000万円超の国外財産を保有する個人については、その旨の調書を税務署に提出する義務がある国外財産調書制度が導入され、その第一回目が今年末時点の国外財産を対象に開始されることになり、その提出期限は来年の3月17日となります。

       この制度は、調書の不提出、虚偽記載には、1年経過後の平成27年1月提出分から罰則が設けられる予定となっています。欧米諸国では、既にこうした制度を取り入れており、いよいよ日本でも始まるというわけです。

       この国外財産調書の提出を促進する措置として、国外財産に関する所得等の申告漏れが発覚した場合、提出した調書に記載があるときは、過少申告加算税や無申告加算税を5%減額する一方で、調書の提出がないときまたは提出された調書に記載がないときは、過少申告加算税または無申告加算税を5%加重するとされています。
       また、罰則規定として、調書の不提出、虚偽記載には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるという刑事罰が設けられます。

       ”海外の財産は、捕捉されることはないだろう”などと、高をくくっているのは禁物です。今回の国外財産調書制度のほかに、「国外送金等調書」や海外税務当局との「情報交換制度」が運用されており、これによって海外で得た所得や海外にプールしていた財産の存在が発覚して多額な税金を追徴されて事案も報告されています。
       これを機会に、国外に5000万円超の財産を保有する方は、進んで調書を提出することをお勧めします。


  • 国税庁の重点施策に新たな項目が…「消費税の適正課税の確保」が追加                                    平成25年10月28日
      • 国税庁の重点施策に新たな項目が…「消費税の適正課税の確保」が追加

       国税庁では、これまで ①富裕層、②無申告、③国際化への対応の3つ項目を重点施策として取り組んできているところですが、今後はこれらに、④消費税の適正課税の確保を加えたことが明らかになりました(9月下旬開催の全国国税局課税部長会議)。
       
       特に、消費税については、税制に関する国民の信頼を確保する観点から消費税の不正還付や免税点制度を悪用した税逃れの調査に一層注力することとしています。

       消費税の不正還付では、かつて輸出免税制度を悪用し、国内での架空仕入れとそれに対応する架空の輸出売上げを計上し多額な消費税の還付申告をして査察事件となった事例や、基準期間の特例を悪用し、2年おきに法人を交代し課税要件を免れるといった事例が見受けられるところです。
       いよいよ、来年4月から消費税率が8%に引き上げられることから、国民の反対論の緩和や納税者の不公平感に少しでも応えようとの取り組みといえるのではないでしょうか。


  • 国税庁が「平成24年度の法人税の申告事績」を発表…                         平成25年10月21日
      • 国税庁が「平成24年度の法人税の申告事績」を発表…

       平成24年度における法人税の申告件数は276万1千件で、その申告所得金額の総額は45兆1,874億円、申告税額の総額は10兆105億円と、前年度に比べ、それぞれ7兆8,991億円(21.2%)、4,753億円(5.0%)増加し、3年連続の増加となりました。
      (注)平成24年4月1日から平成25年3月31日までに終了した事業年度に係る申告について、平成25年7月末までに申告があったものを集計したものです。

       また、黒字申告割合は27.4%となり、前年度に比べ1.5ポイント増加し、2年連続の上昇となりました。

       黒字申告割合が2年連続の上昇というのは朗報ではありますが、これは赤字申告がなお70%以上あることを意味します。平成初期の頃の黒字申告割合は50%近くありました。以降、年々低下傾向にあり、平成22年度には過去最低の25.2%を記録しています。俗に「失われた20年」と言われますが、その意味からいいますと、なお低位ではありますが、上昇したというのは喜ばしい限りです。


  • 気になる裁決事例(個人が同族会社に支払った不動産管理料)…             平成25年10月14日
      • 気になる裁決事例(個人が同族会社に支払った不動産管理料)…

       不動産賃貸業を営む個人(請求人)が、第三者の不動産管理会社(以下、「A社」という。)のほかに、自ら代表取締役を務める同族会社に支払った不動産管理料について、不動産所得の必要経費として所得税の確定申告をしたところ、税務署長は、この支払は必要経費に算入されないとして更正処分等を行った。
       原処分庁の主張は、
       ①請求人は、当該各物件の管理業務を網羅的にA社に委託しており、同じ業務を本件同族会社に重複して委託する必要性がない。
       ②現に、本件各物件に設置されている管理会社の連絡先を示す看板には、A社の連絡先のみが記載され、本件同族会社の連絡先が記載されていない。
       ③本件各更正処分等に係る調査において、請求人自身が、本件各物件の管理業務について、本件同族会社が行っている業務はなく、営業日誌や業務日報も作成していない旨を申述していた。
       ④同調査段階では、請求人から、本件同族会社が本件各物件の管理業務を行ったことを示す資料が一切提示されなかったことからすれば、本件各年において、本件同族会社による本件各物件の管理業務が日常的に行われていたとはいえない。
       などというものです。
       こうしたこと状況は、世間には、よくありがちなことではないでしょうか。
       
       争点は、本件同族会社は本件各物件の管理業務を行っていたか否かについて、です。

       これについて、審判所は、請求人が提出した本件同族会社による本件各物件の管理業務について記録したノートを重視し、「本件各ノートは、請求人の妻が、…ほぼ毎月の出来事をほぼ日付順に記載したものである。その主な記載内容は、①A社からの連絡事項等(本件各物件に係る入退居及び契約更新の状況、賃料等の収受状況、修理等の実施状況及び入居者からの苦情・要望等)、②取引先等の業者からの連絡事項等(本件各物件に係る工事等の実施状況及び費用等)、及び③交番や弁護士からの連絡事項等であり、いずれも日付及び相手方を特定した上、個別具体的な出来事が前後矛盾なく記載されている。…本件各ノートの記載状況、及びそれらの記載内容自体に特に不自然、不合理な点が見当たらないことに加え、…現に本件同族会社が発注した工事等に関する記載が複数含まれていることを併せ考えれば、本件各ノートは、当時、本件同族会社の取締役であった請求人の妻が、その職務上作成したものであり、基本的には本件同族会社の業務に係る実際の出来事をありのまま記載したものであると認められる。」として、「…本件同族会社は、本件各ノートに記載されたとおり、随時、本件各物件の管理業務や工事等を委託又は依頼した業者等からの連絡等を受け付け、必要な対応等を行っていたものと認められる。…本件同族会社は、本件各年において、本件同族会社契約書第2条に定められた本件各物件の管理業務…を行っていたと認めるのが相当である。」として判断しています。

       本件同族会社が本件各物件の管理業務を行っていたことが、請求人が後日提出した本件ノートによって裏付けられたといっていいでしょう。
       本件にあっても同族会社との間で不動産管理契約書を交わしていたところですが、実際に業務を行ったかどうかについては、契約書があるというだけでは証明にならないことから、本件のように日常から業務日誌を記録し、保存しておくことが重要であり、本件はこれを教えてくれた事例といえるでしょう。

       ところで、本件ノートは原処分庁の調査の段階では請求人からは提示されておらず、審判所の審理の段階で審判所に任意提出されたものようです。なぜ、調査の段階で疎明資料として原処分庁に対して提示しなかったのか、疑問が残るところですが、請求人の妻は亡くなっていたとのことですから、後になって発見されたということでしょうか。


  • 消費税来年4月から8%に、同時に大型の景気対策税制が閣議決定…             平成25年10月7日
      • 消費税来年4月から8%に、同時に大型の景気対策税制が閣議決定…

       今月1日、政府は来年4月から消費税率を8%に引き上げるとともに、消費税増税が景気に与えるマイナスの影響を緩和するための税制改正案を閣議決定しました。
       なかでも注目されるのは、「生産性向上設備投資促進税制」で、これは、先端設備や生産ライン・オペレーションの改善に資する設備を産業競争力強化法案が成立・施行された日以降、平成29年3月31日までに取得した場合、即時償却や税額控除できる制度です。この制度の適用要件はいくつかありますが、なんといっても金額の上限なく100%償却できるということが魅力といえるでしょう。

       もう一つは、企業による賃金の引き上げを推進するための「所得拡大促進税制」については、適用要件のハードルが高いといった批判もあったところですが、これについて、雇用者給与等支給増加割合の要件などを緩和し、適用期限を平成30年3月31日までの2年間延長するというものです。

       消費税増税は、買い控えを誘い、景気の腰折れにつながることから、こうした思い切った税制により、企業のもつ内部留保を設備投資に積極的に向けさせ、あるいはサラリーマンの所得が増加し消費に向けられることによって景気を支え、ひいてはデフレ脱却を図るという狙もあるようです。

       租税の機能の一つに「景気調整」がありますが、アベノミクスの政策においては、この機能が如何なく活用されているようです。


  • 国税庁が「非嫡出子訴訟」の結果を受けて、その対応を公表…                 平成25年9月30日
      • 国税庁が「非嫡出子訴訟」の結果を受けて、その対応を公表…

       本欄の平成25年9月4日付でお伝えした「非嫡出子訴訟」の結果を受けて、国税庁がその対応策を公表しました。
       それによりますと、本判決が出た9月4日以前に申告又は処分により相続税額が確定している場合には、嫡出・非嫡出に関する規定を適用した相続分に基づいて相続税額の計算をしていても相続税額の是正はできない、要するに、件の民法900条4号ただし書き(非嫡出子は嫡出子の相続分の2分の1)の規定どおりとするというものです。
       一方で、本判決の出た翌日(9月5日)以後に相続税の期限内申告や期限後申告をする場合等については、上記の規定はないものとして取り扱うこととしています。詳しくは、こちらをどうぞ


  • かねてから廃止が望まれている印紙税が消費税増税を前に、また廃止要望…                        平成25年9月23日
      • かねてから廃止が望まれている印紙税が消費税増税を前に、また廃止要望…

       来年の税制改正要望が各団体から出始めているところですが、印紙税に関しては、やはり廃止の要望が多いようです。なかでも経団連は、「近年、インターネット電子商取引が一般化し、経済取引のペーパーレス化が著しく進展する中、紙を媒体とした文書のみに課税する印紙税は合理性が失われている。」とし、「遅くとも消費税率10%引き上げ時点で廃止すべき」と主張しています。

       印紙税は、明治6年に導入されています。もちろん、この当時ではインターナットなどなく、経済取引が電子によって行われることなど想像すらしていなかったでしょう。印紙税の課税物件は、各種文書であり、課税される文書は印紙税法別表1に限定列挙されています。つまり、文書の存在があればこそ、課税されることになるわけです。
       ICT化がさらに進展し、電子決済による商取引が浸透していく中で、電子商取引か文書取引かで課税の有無が生じるのは不合理との指摘もあります。
       
       印紙税の予算収入は1兆円強、もしこれを廃止するとなれば、この財源を他に求めることになります。ちなみに消費税1%当たり2兆円の収入と言われていますので、やはり、消費税引き上げと絡めて論議されることになるのでしょうか。

       ところで、印紙税裏技といった話題が世間で取り上げられています。
       その1は、収入印紙は郵便局ではなく、金券ショップで買うべし、というものです。その理由は、収入印紙は郵便局のほか、郵便切手類販売所や印紙売りさばき所(たばこ屋など町の商店、コンビニエンスストアや官庁にある販売窓口など)で買いますと、消費税法上、非課税となりますが、金券で買いますと若干安い上に、課税仕入れになるからです(消費税法6条・別表第1四イ)。
       その2は、課税文書となる契約書を2通作成し、契約当事者がそれぞれ1通ずつ保有する場合、文字通り2通作成すればそれぞれの契約書にそれぞれ収入印紙を貼付することになりますが、契約書を1通作成し、一方がその写しを保有することにすれば、収入印紙の貼付は1通だけで済むというものです。実際に、収入印紙が貼付されていないと契約の効力がなくなる…そんなことはありません。
       いずれにしても、実行するかしないかは、本人の自己責任でお願いします。


  • 非婚の母子家庭の寡婦控除不適用が社会問題に…                                平成25年9月17日
      • 非婚の母子家庭の寡婦控除不適用が社会問題に…

       前回の本欄では、非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法900条の規定は違憲である、との最高裁判決が出されたことをお伝えしました。
       これに関連して、非婚の母子家庭(シングルマザー)の寡婦控除不適用が社会問題となっており、日弁連等では、現行の寡婦控除の規定は違憲の疑いがあるとして法律改正を求めています。

       国の最高法規は憲法であることは申し上げるまでもないところですが、それは、憲法81条に規定する違憲立法審査権に象徴されているといえます。これは、ある法律が違憲か否かを審査する権限が最高裁判所に与えられていることを規定したものです。そして、ある法律が違憲か合憲かを判断する場合、「二重の基準」によって判断されます。
       どういうことかと言いますと、ある法律の規定が国籍、宗教、性別、婚姻などといった個人の精神的自由を規制するものである場合は、厳格な合理性の基準によって違憲性の推定が働くとみる一方で、経済的自由を規制するものである場合には、ゆるやかな合理性の基準によって合憲性の推定が働き、この場合は立法府の裁量に委ねるという考え方です。

       現行の税法の中で、性別や婚姻に関する規定として寡婦(夫)控除があります。ちなみに寡婦控除は1951年に創設されているところですが、その30年後の1981年に父子家庭の増加に伴って男女が平等に税負担の軽減が受けられるようにとの考えのもとに寡夫控除が創設されています。
       では、税法上「寡婦」あるいは「寡夫」とは、どのように定義されているでしょうか。

       「寡婦」とは、①夫と死別した者、又は、②夫と死別又は離婚し、かつ、扶養親族等を有する者をいいます。さらに、③寡婦で、扶養親族である子を有する者を「特別寡婦」として控除額を厚くしています。
       「寡夫」とは、①妻と死別又は離婚し、かつ、扶養親族である子を有する者だけをいいます。
       「寡婦」と「寡夫」とはその定義が異なるところですが、現在のところは著しく不合理とまではいえない区分であると考えられているようです。ともあれ、いずれも夫又は妻と死別又は離婚したということになっていますので、結婚歴があるということが要件となります。

       これは、所得税法が結婚について法律婚だけを対象としていることによるもので、民法の婚姻規定である第739条にいう「婚姻は、戸籍法(昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。」との規定を前提にしたものです。

       したがって、結婚歴のない非婚の母子家庭では寡婦控除が適用されないことになるわけです。
       寡婦控除が適用されなければ、当然に税負担が重くなりますし、所得金額によって算定される公営住宅の家賃や保育料などにも影響してきます。
      このため、一部の自治体では、寡婦控除があったものとみなして保育料を減免しているところもあります。

       前述のいわゆる「非嫡出子訴訟」での最高裁判決を考えると、こうした分野についても、なんとかならないものかと思えてきます。


  • 平成25年7月12日付の本欄でお伝えした最高裁判決が出ました…                                平成25年9月10日
      • 平成25年7月12日付の本欄でお伝えした最高裁判決が出ました…

       平成25年7月12日付の本欄でお伝えした最高裁判決が、9月4日に出ました。 これは、非嫡出子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする民法900条1項4号のただし書きの規定は法の下の平等を定めた憲法14条1項に反し、無効か否かが争われた事件です。判決は、大方の予想通り「非嫡出子への相続差別は意見」というものでした。実に14人の裁判官全員一致の判決でした(本来15人のところ、一人は判決前に退官しています。…退官した裁判官は、歴史に名前が残せなかったかといえば、そうではなく、○○裁判官は退職した旨の記録が判決文に残っています。同僚裁判官の優しさを感じます。)。
       
       この民法の規定が違憲であるか否かについては、既に最判平成7年7月5日において、「民法が法律婚主義を採用している以上、法定相続分は婚姻関係にある配偶者とその子を優遇してこれを定めるが、他方、非嫡出子にも一定の法定相続分を認めてその保護を図ったものである」とし、その定めが立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えたものということはできないのであって、憲法14条1項に反するものとはいえないと判示されていました。

       しかし、今回の判決は、「法律婚主義の下においても、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分をどのように定めるかということについては」、「それぞれの国の伝統、社会事情、国民感情なども」「総合的に考慮して決せられるべきものであり、また、これらの事柄は時代と共に変遷するものでもあるから、その定めの合理性については、個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らして不断に検討され、吟味されなければならない。」として、「本件規定により嫡出子と嫡出でない子との間で生ずる法定相続分に関する区別が、合理的理由のない差別的取扱いに当たるか否かということであり、立法府に与えられた上記のような裁量権を考慮しても、そのような区別をすることに合理的な根拠が認められない場合には、当該区別は、憲法14条1項に違反するものと解するのが相当である。」との判断基準を示しています。

       そして、この規定の沿革を辿り、その時代と現代との社会経済状況の変化等やその間の当該規定に対する問題意識等を検討材料として、「昭和22年民法改正時から現在に至るまでの間の社会の動向、我が国における家族形態の多様化やこれに伴う国民の意識の変化、諸外国の立法のすう勢及び我が国が批准した条約の内容とこれに基づき設置された委員会からの指摘、嫡出子と嫡出でない子の区別に関わる法制等の変化、更にはこれまでの当審判例における度重なる問題の指摘等を総合的に考察すれば、家族という共同体の中における個人の尊重がより明確に認識されてきたことは明らかであるといえる。そして、法律婚という制度自体は我が国に定着しているとしても、上記のような認識の変化に伴い、上記制度の下で父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきであるという考えが確立されてきているものということができる。」と判示しています。

       この民法の規定は、相続税の計算にも関係するものですが、この判決を受けて、この規定が廃止となっても今後における影響は限定的でしょう。
       問題は、この規定に依って行われた過去の遺産分割の事例について、どう考えるかということですが、判決では、関係者間ですでに法律関係が確定したものには影響を及ぼさないとしています。


  • 来年から上場株式等の譲渡所得等に係る軽減税率(10%)が廃止され20%に…                                平成25年8月23日
      • 来年から上場株式等の譲渡所得等に係る軽減税率(10%)が廃止され20%に…                               
         国税庁は19日、「上場株式等の譲渡所得及び配当所得に係る10%の軽減税率の特例措置の廃止」についてのパンフレットを公表しています。
         平成21年1月1日から今年の12月31日までの間は、上場株式等の譲渡所得及び配当所得については、10%(所得税7%、住民税3%)の軽減税率によって課税されてきましたが、平成26年1月1日以降は20%(所得税7%、住民税5%)の本則課税が適用されることになります。  
         では、この改正にどのようにして対応すべきか、考えてみましょう。
         今年以前の上場株式等の譲渡損失は、来年度以降に繰り越しておき、来年度以降で繰越控除することが肝要です。そうすれば、10%ではなく、20%分の税金が還付されることになります。

       


  • 気になる裁決事例(会社名義の車両を個人が専属使用していたら…)                                  平成25年8月16日
      • 気になる裁決事例(会社名義の車両を個人が専属使用していたら…)                                

       会社の代表者の妻(役員でも従業員でもない。)が専属的に使用している会社名義の車両について、原処分庁(税務署)は、車両の取得費および車両関連費用(租税公課・保険料・減価償却費など)は会社が代表者に支払った役員給与であり、かつその行為は仮装・隠ぺいにあたるとして更正処分と重加算税の賦課決定処分をした。
       これについて、審判所は、「…会社は、①本件車両の購入に関する注文の当事者であり、②信販会社を通じて本件車両の売買代金を支払い、③自動車車検証に使用者として記載されていることからすると、本件車両の所有者は会社であると認めるのが相当であり、会社から代表者に対して本件車両の贈与があった等、会社が一定の行為をしたことにより実質的に代表者に対して給与を支給したのと同様の経済的効果をもたらしたとまでは認めることができず、仮装隠ぺいと認めるに足る証拠もない。ただし、代表者の妻は、代表者の権限を利用して、本件車両を専属的に利用していることが認められるから、代表者は、本件車両の使用につき通常支払うべき使用料の額に相当する経済的な利益を享受しているというべきであり、当該経済的な利益の額は、代表者に対する役員給与に当たる。」との判断を示した。
       会社が車両の所有者であることは紛れもない事実であるから、さすがに、仮装・隠ぺいとは言い難く、したがって、使用料を取るべきとの判断は妥当なものといえるでしょう。

       


  • 通勤手当について考える…                                 平成25年8月8日
      • 通勤手当について考える…

       通勤手当は、通勤手段と距離に応じて一定の金額までは課税されないことになっています(所法9①五、所令20の2)。
       通勤手段は、①公共交通機関、②自転車又は自動車、③徒歩の3つに分けられますが、ここでの話題は、自転車あるいは徒歩での通勤です。
       自転車は、自動車と同じ扱いとなっており、非課税限度額は距離に応じて、2km以上10km未満で4,100円から45km以上で24,500円までの6段階に区分されています(2km未満は全額課税となります。)。
       徒歩の場合は、距離に関係なく非課税限度額はなく、もしも支給されたら全額給与として課税されることになります。微妙なのは、2km以上10km未満で4,100円まで非課税の区分です。 
       自転車で通勤すれば4,100円課税されずに支給されるでしょうが、かたや徒歩で通勤すれば支給されることはないでしょう。あなたなら、どちらを選びますか。ちなみに、届出は自転車通勤にしておいて、実際は健康増進を兼ねて徒歩で通勤する、というのは虚偽申告となりますのでご注意ください。


  • 平成26年1月1日から白色申告者も記帳義務が…                        平成25年8月1日
      • 平成26年1月1日から白色申告者も記帳義務が…

       平成23年度税制改正により、平成26年1月1日から事業所得、不動産所得または山林所得の業務を行うすべての人について、記帳と帳簿書類の保存が義務化されます。
       では、記帳と帳簿書類の保存がされていないと罰則があるのか、と心配になるところですが、罰則はありません。でも、正確な記帳は経営管理にとって大切なことですし、税金の申告にとっても、記帳することにより青色申告にすれば青色申告控除(10万円または65万円)のメリットを受けることができます。


  • 国税庁が「査察の概要(平成24年度)」を発表                        平成25年7月25日
      • 国税庁が「査察の概要(平成24年度)」を発表

       毎年恒例の「査察の概要」が6月18日に国税庁から発表されました。
       平成24年度の全国における査察着手件数は190件で、そのうち検察へ告発されたものは129件、告発率は67.5%となっています。脱税総額は205億円、うち告発分は175億円です。告発した事件1件当たりの脱税額は、1億3500万円で、業種別にみますと、ワースト1は、主に出会い系サイトや競馬、パチンコ情報の商材販売などインターネットを利用した「情報提供サービス」、ワースト2は、クラブ・バーとなっています。


  • 相続税増税を前に、注目すべき裁判が進行中です。                  ~非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法900条4号の規定は違憲か~                                      平成25年7月12日
      • 相続税増税を前に、注目すべき裁判が進行中です

      1 今年の2月に最高裁小法廷から回付された2件(東京高裁・大阪高裁)の遺産分割審判の特別抗 告審について、今月10日に最高裁大法廷において、争う双方の弁論が午前・午後に分けて行われま した。

      2 争点は、いずれも「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の二分の一とする」と規定 した民法900条4項ただし書きについての憲法14条「法の下の平等」に関する合憲性を巡るもので す。

      (注)特別抗告(とくべつこうこく)とは、各訴訟法で不服を申し立てることができない決定・命令に対して、その裁  判に憲法解釈の誤りその他憲法違反を理由とするときに、特に、最高裁判所に判断を求める抗告をいう。最高裁判  所が憲法適合性を決定する権限を有する終審裁判所(憲法第81条)であることから定められている。

      3 双方のこれまでの主張は、次のとおり。
       ★非嫡出子側(東京)
        ・不利益は相続に限るものではなく、少年期より不当な目で見られ、精神的な不利益をこうむ    る。
        ・国連の児童の権利に関する条約には児童が出生によって差別を受けないとする趣旨の規定があ   る。
       ★嫡出子側(東京)
        ・高齢化社会で、資産の形成や親の介護を行うのは嫡出子が多く、財産への権利が考慮されてい   る。法律婚主義は社会の実態に即し、合理性もある。相続については、遺言は優先されるた    め、規定が憲法違反にならない。

       ☆非嫡出子側(和歌山)
        ・相続分が2分の1という、私たちの命の価値が削られるようなことはおかしい。
        ・(父の死後、相続分を嫡出子の半分と定めた民法の規定に直面し、)あなたの価値は2分の    1、頑張って生きる必要はない、と言われた気がした。
       ☆嫡出子側(和歌山)
        ・日本で法律婚主義がとられている以上、規定は憲法には反しないと考えている。
        ・母と嫡出子である私たちは、40年間精神的苦痛に耐えながら生きてきた。この規定を心の支え   として耐えてきた。

      4 ところで、この民法の規定について、最高裁大法廷は平成7年に「法律婚主義に基づいて嫡出子の 立場を尊重するとともに、非嫡出子にも配慮して調整を図ったもの。合理的理由のない差別とは言 えない。」として合憲と判断しています。しかし、当時の裁判官の中には「相続での区別は個人の 尊重と平等の原則に反する」、「規定は今日の社会状況に適合しない」等「違憲」とする反対意見 を述べる者もいたということです。

      5 厚労省の人口動態統計によると、全体の出生数における非嫡出子の割合は、最高裁が「合憲」判 断を示した平成7年の時点では、1.2%、平成23年では2.2%と増加傾向にあるといいます。

      6 欧米の割合をみると、フランスでは44.3%(2002年)、ドイツは26.2%(2003年)など、日本 を大きく上回っています。そして、ドイツでは平成10年に、フランスでは平成13年に、嫡出子と非 嫡出子の相続分に差を設ける規定が撤廃され、現在では、両者について相続分に差を設けた規定を 残しているのは、主要国では日本のみとなり、相続格差を撤廃するよう国連から度重なる勧告を受 けるなど、国際的にも批判されてきたといわれています。
       
      7 こうした世界の潮流や日本での傾向変化を捉えて、非嫡出子側は、「法律婚の尊重」という規定 の立法目的は「すでに失われた」とも主張しています。

      8 これに対して、嫡出子側は「国内外の環境の変化は若干あったが、非嫡出子の増加はわずかで、 諸外国とは比較にならない。国民感情などに大きな変化があったとはいえない」と反論していま  す。

      9 さて、軍配はどちらに上がるのか、最高裁大法廷の結論は、今年の秋ごろにも示されると言われ ています。

      10 今年の秋ごろといえば、折しも消費税率の8%への引上げを最終決定する時期と同じです。
        そして、平成25年度の税制改正によって、相続税の基礎控除額の引下げと税率引上げが平成27年 1月の相続から適用されるわけですが、前記の最高裁大法廷の最終結論が「違憲」とされる可能性 もあり、こうした場合、これまでの非嫡出子を含む相続税事案に与える影響やその後の相続税法の 適用に及ぼす影響が気になるところです。


  • 国税庁が1日、平成25年分の路線価と評価倍率を公表                         平成25年7月5日
      • 国税庁が1日、平成25年分の路線価と評価倍率を公表

       路線価とは、路線ごとに付した1㎡当たりの宅地等の標準価格のことで、相続税や贈与税の税額を算定する際の基準となるものです。通常、公示地価の80%相当額となっています
       今年の平均路線価は、5年連続で下落しています。そして、最高路線価は、東京都の銀座中央通り鳩居堂前の 2,152万円(前年と同じ)で、実に昭和61年分以降28年連続1位ということです。売買目的の土地保有なら高いのは結構なことでしょうが、そうでなければ、維持費としての固定資産税の負担が大変でしょうね。


  • 消費税率引上げを前に、事業者免税点制度について考えます。 ~シリーズ その4~                平成25年5月26日
      • シリーズ 消費税の「事業者免税点制度」について考える(その4)

      14 平成26年4月1日から消費税率が8%になります。この平成26年における課税・免税の課否判
        定は次のとおりです。下の注書きを参照の上、自己診断してみてください。

      クリックすると拡大します

        (注)1 基準期間の課税売上は、次のとおりです。
            ○個人
            ・平成23年以前から開業している場合:
             平成24年1月1日から平成24年12月31日までの課税売上
            ・平成24中に開業した場合:
             平成24年開業の日から平成24年12月31日までの課税売上
            ○法人
            ・平成23年以前から開業している場合:
             平成24年4月1日から平成25年3月31日までの課税売上
            ・平成24年1月1日から平成24年3月31日までに設立した3月決算の場合:
             平成24年4月1日から平成25年3月31日までの課税売上
            ・平成24年4月1日以降に設立した場合:
             平成24年設立の日から平成25年3月31日までの課税売上の1年間相当額
             *1年間相当額=期間中の課税売上×12÷期間中の月数

        (注)2 特定期間の課税売上又は給与等支払額は、次のとおりです。
            ○個人
            ・平成25年1月1日から平成25年6月30日での課税売上又は給与等支払額
            ○法人
            ・平成25年4月1日から平成25年9月30日での課税売上又は給与等支払額

        (注)3 特定期間の課税売上又は給与等支払額は、次のとおりです。
            ・平成25年開業の日から平成25年6月30日までの課税売上又は給与等支払額
             (平成25年7月31日から12月31日までに開業した場合:特定期間がないため判定          不要⇔免税事業者となります。)

        (注)4 基準期間の課税売上は、次のとおりです。
            ・平成25年設立の日から平成25年3月31日までの課税売上の1年間相当額

        (注)5 特定期間の課税売上又は給与等支払額は、次のとおりです。
            ・平成25年1月1日から平成25年3月31日までに設立した場合:
             平成25年4月1日から平成25年9月30日までの課税売上又は給与等支払額
            ・平成25年4月1日から平成25年8月31日までに設立した場合:
             平成25年設立の日から6ヶ月を経過する日までの課税売上又は給与等支払額
            (平成25年9月1日から平成26年3月31日までに設立した場合:短期事業年度
            (7ヶ月以下)となるので、免税事業者となります。

      15 どうですか? あなたは、課税事業者ですか、それとも免税事業者でしたか?
         課税事業者の方は、「これまでも課税事業者だったから…」といって諦めないでください。
         事業者免税点制度は、「小規模な事業者の事務負担や税務執行コストに配慮する」ことが趣旨
        です。
        
         この趣旨に則とり、制度に即して対応すれば、これまで課税事業者であった場合でも平成26年   4月の消費税率の引上げの時期から、事業形態や事業規模によっては1年半以上免税事業者となる  ことができます。

      16 そのためには、今から準備を進めることが肝心です。そして、入念な計画を立てて着実に実行
        していくことが必要です。

      17 お気軽にご相談ください。ご相談は無料です。

      (完)
        


  • 消費税率引上げを前に、事業者免税点制度について考えます。 ~シリーズ その3~                平成25年5月14日
      • シリーズ 消費税の「事業者免税点制度」について考える(その3)

      9 平成24年8月の改正(keyword:「特定新規設立法人」)
        この時の改正によって、消費税率の引上げが決まったことは上記1で説明したとおりですが、
       これと併せて、事業者免税点制度が再度改正されました。
       
        この改正は、「特定新規設立法人の事業者免税点制度の不適用制度」といい、消費税の引上げを
       前に、納税者が組織変更(個人から法人成りする、あるいは法人が別の法人を設立して事業を継続
       するなど)をして、免税期間を利用し消費税の負担を軽減しようとすることへの対抗措置といえま
       す。

      10 この改正の内容は、「その事業年度の基準期間のない法人で、その事業年度開始の日における資
       本金の額(又は出資の金額)が1,000万円未満の新規設立法人のうち、次のいずれにも該当するもの
       (「特定新規設立法人」といいます。)については、基準期間のない事業年度について、納税義務
       が免除されない。」というものです。
        つまり、設立第1期から課税事業者になるということになります。
        この改正は、平成26年4月1日以後に設立される法人を対象に適用されます。

      11 では、納税義務が免除されない「特定新規設立法人」となる条件はといいますと、
       (1) その基準期間がない事業年度開始の日において、他の者により当該新規設立法人の株式等の
        50%超を直接又は間接に保有されるなど、他の者により当該新規設立法人が支配される一定の場
        合(「特定要件」といいます。)に該当すること。
       (2) 上記(1)の特定要件に該当するかどうかの判定の基礎となった他の者及び当該他の者と一定の
        特殊な関係にある法人のうち、いずれかの者(「判定対象者」といいます。)の当該新規設立法
        人の当該事業年度の基準期間に相当する期間(「基準期間相当期間」といいます。)における課
         税売上が5億円を超えていること。
         のいずれにも該当することです。

      12 さて、この(1)や(2)の規定は、やや難解な文章となっています。この説明の前に、これまでの制
       度をまとめて、改めて説明します。
        これまでの制度では、個人及び資本金1,000万円未満(事業年度開始時)の法人については、
        ①基準期間及び特定期間のない事業年度(課税期間)、
        ②基準期間がない事業年度(課税期間)で、前事業年度(前課税期間)の特定期間の課税売上又
         は給与等支払額のいずれかが1,000万以下
        の場合は、納税義務が免除されていました。

        これを図で示すと、次のとおりです。(例:3月決算法人)

      画像の説明

        (図の説明)
        A ①平成25年4月1日~平成26年3月31日の事業年度は、設立1期目で基準期間も特定期間もな
         いので、免税事業者(緑色太線)となります。

        B ②平成26年4月1日~平成27年3月31日の事業年度は、設立2期目で基準期間はないため、
         ⅰ 前事業年度①の特定期間の課税売上又は給与等支払額のいずれかが1,000万円以下であれば
          免税事業者(青色太線)
         ⅱ 前事業年度①の特定期間の課税売上又は給与等支払額のいずれもが1,000万円を超えると課
          税事業者(茶色太線)
         となります。

        C ③平成27年4月1日~平成28年3月31日の事業年度は、設立3期目で基準期間は①平成25年4
         月1日~平成26年3月31日の事業年度となるため、
         ⅰ 基準期間①の課税売上が1,000万円以下で、かつ前事業年度②の特定期間の課税売上又は給
          与等支払額のいずれかが1,000万以下であれば免税事業者(青色太破線)
         ⅱ 基準期間①の課税売上が1,000万円以下であっても前事業年度②の特定期間の課税売上又は
          給与等支払額のいずれもが1,000万円超であれば課税事業者(青色細破線+茶色細破線)
         ⅲ 基準期間①の課税売上が1,000万円超であれば課税事業者(茶色太破線) 
         ⅳ なお、①の事業年度が、平成25年9月1日以降~平成26年3月31日の7ヶ月以下の場合
          は、短期事業年度となるので①及び②の事業年度とも免税事業者
         となります。

      13 これが、平成24年8月に改正され、平成26年4月1日以後に設立される新規設立法人について適用
        されることになりました。
       
         これを図で示すと、次のとおりです。

      画像の説明

        (図の説明)
        平成26年4月1日以後に設立される資本金の額が1,000万円未満の新規設立法人を対象にして、
       「区分」欄にあるように、「上記11の(1)、(2)のいずれにも該当しないか、又はいずれか一方のみ
       に該当する」新規設立法人については、前記12の(図の説明)と同様に、これまでどおり、判定し
       ます。

        一方、「上記11の(1)、(2)のいずれにも該当する」特定新規設立法人については、基準期間のな
       い設立1期目、設立2期目ともに無条件で課税事業者となります。(><); キビシィ
        なお、設立3期目からは、これまでどおりに判定することになります。

        かなり厳しい改正ではありますが、「いずれにも該当する場合」というところが、事業者免税点
       制度の趣旨である「小規模な事業者の事務負担や税務執行コストへの配慮」が、まだ考慮されてい
       るという感がしますね。
        だからといって、現在、課税事業者である事業者は、”今” 行動しなければ、8%や10%の消費
       税をまともに受けることになります。

        次回のシリーズ4では、じゃどうするか…について考えます。

      (シリーズ その4(最終回)へ続く←近日公開)


  • 消費税率引上げを前に、事業者免税点制度について考えます。 ~シリーズ その2~                平成25年5月7日
      • シリーズ 消費税の「事業者免税点制度」について考える(その2)

      5 平成23年6月の改正(keyword:「特定期間」、「短期事業年度」)
        この改正は、これまでの要件(上記4)に加え、「当課税期間の前年の1月1日(法人の場合は
       前事業年度開始の日)からの6か月間(「特定期間」といいます。)の課税売上等が1,000万円を
       超えた場合、当課税期間が課税事業者になる。」というものです。
        
        なお、課税売上に代えて、給与等支払額(給与、賞与等(未払額は除く)をいい、通勤手当、旅
       費等は含まない。)により判定することもでき、課税売上によるか、給与等支払額によるかは納税
       者の任意によります。

        この改正は、平成25年1月1日以後に開始する年又は事業年度から適用されます。

        これを図で示すと、次のとおりです。

      5平成23年6月改正後

        (図の説明)
        A ③平成25年1月1日~平成25年12月31日の課税期間は、基準期間が①平成23年1月1日~
         平成23年12月31日であり、
         ⅰ これまでは、この基準期間①の課税売上が1,000万円以下の場合は免税事業者(青色太線)
          でしたが、この改正により、①平成23年1月1日~平成23年12月31日の課税売上等が1,000
          万円以下に加えて、前年②平成24年1月1日~平成24年12月31日の課税期間の特定期間の課
          税売上等が1,000万円以下の場合に免税事業者(青色太線+青色破線)
         ⅱ 基準期間①平成23年1月1日~平成23年12月31日の課税売上が1,000万円以下であって
          も、前年②平成24年1月1日~平成24年12月31日の課税期間の特定期間の課税売上等が
          1,000万円超の場合は、課税事業者(青色細線+茶色細線)
         ⅲ 基準期間①の課税売上が1,000万円超の場合は、課税事業者(茶色太線)
         となります。

        B ④平成26年1月1日~平成26年12月31日の課税期間は、基準期間が②平成24年1月1日~
         平成24年12月31日であり、また、特定期間が③平成25年1月1日~平成25年6月30日(法
         人の場合は、平成25年中の事業年度開始の日から6か月間)となって、判定方法は上記Aと
         同様となります。

        つまり、ある課税期間の基準期間の課税売上が1,000万円以下であっても、その前年の特定期間の
       課税売上又は給与等支払額のいずれもが1,000万円を超えたら、その課税期間は課税事業者というこ
       とになります。(この場合、課税売上又は給与等支払額のいずれかが1,000万円以下であれば、免税
       事業者となります。)

      6 以上のように、特定期間という新たな判定基準が設けられたわけですが、いざ判定するに当たっ
       ては、課税売上よりも給与等支払額のほうが少額ですから、実際には、給与等支払額で判定すれば
       ”得” だということになります。

        また、この改正では、個人の場合、7月1日から12月31日までに開業すると特定期間(1月1日
       から6月30日まで)がないため特定期間の課税売上等の判定は不要とされ、また、法人の場合、年
       の途中で設立され、この事業年度が決算期まで7か月以下(「短期事業年度」といいます。)であ
       れば、設立から6か月間という期間があるものの、この期間を特定期間とみないという規定があり
       ます。

        つまり、短期事業年度等の場合は、その年や事業年度には特定期間がないということになります
       ので、短期事業年度等は免税事業者であるとともに、その翌年や翌事業年度も免税事業者という
       ことになります。

      7 以上の改正により、平成24年までは個人あるいは資本金1,000万円未満の法人ともに事業を開始
       した最初の2課税期間(最長2年間)は免税事業者であった(「課税事業者選択届出書」を提出し
       た場合は別です。)わけですが、平成25年1月以降は、原則として、その前年の特定期間の課税売上
       及び給与等支払額のいずれもが1,000万円を超えると翌年から課税事業者となり、免税期間が1課税
       期間(最長1年間)に短縮されることになりました。

      8 しかし、個人及び資本金1,000万円未満の法人ともに最初の1年間、あるいは最初の1年間が短期
       事業年度等である場合は、個人で最長1年6ヶ月、法人で最長1年7ヶ月は免税事業者であり得る
       といえます。

      (シリーズ その3へ続く)


  • 消費税率引上げを前に、事業者免税点制度について考えます。 ~シリーズ その1~                平成25年5月2日
      • シリーズ 消費税の「事業者免税点制度」について考える(その1)

      1 平成24年8月10日に、消費税率を2段階で引上げることが国会で可決・成立しました。
        引上げの時期と税率は、次のとおりです。

      1改正消費税率

        この引上げに当たっては、消費税率の引上げ前に、経済状況等を総合的に勘案した上で、消費税
       率の引上げの停止を含め所要の措置を講ずるとされていて、今年の秋頃に最終決定するといわれて
       いますが、現下の国の財政状態や政権交代以降のアベノミクス効果による経済情勢(景気浮揚感)
       からすると、引上げはほぼ100%実施されることは間違いないでしょう。

      2 そこで、この消費税引上げを前に、消費税課否の境界線ともいえる「事業者免税点制度」につい
       て考えてみます。

        事業者免税点制度とは、小規模な事業者の事務負担や税務執行コストへの配慮から設けられてい
       るもので、個人の場合は前々年、法人の場合は前々事業年度(「基準期間」といいます。)の課税
       売上が1,000万円以下の事業者については、消費税を納める義務が免除されるという制度です。

      3 この事業者免税点制度は、平成23年6月に改正され、そして、上記の平成 24年8月の消費税率の
       引上げとともに、再度改正されています。

        改正の方向は、いずれも課税強化といえます。ですから、現行制度では、平成23年6月の改正以
       前の制度よりも厳しいものになっており、さらに今後一層厳しいものになりますので、これらの2
       度に亘る改正内容をしっかり理解し、今後の対策を講じて、"今から"実行することが重要です。

        この制度をよく理解し、消費税率引上げで失敗しないというのが今回のポイントです。

      4 平成23年6月の改正前( keyword:「基準期間」)
        この改正前の事業者免税点制度は、「基準期間の課税売上高が 1,000万円を超えると、その翌々
       期の課税期間から課税事業者となる。」というものでした。

        つまり、個人又は資本金1,000万円未満の新設法人は、設立当初の2年間は基準期間がないため、 
       免税事業者となることができました。
        なお、資本金1,000万円以上の新設法人は、設立当初の2年間、事業者免税点制度が適用されない
       ため設立当初から課税事業者となります。

        これを図で示すと、次のとおりです。
        (対象は、個人又は本金1,000万円未満の新設法人となります。)

      4平成23年6月改正前

        (図の説明)
        A ③平成25年1月1日~平成25年12月31日の課税期間は、基準期間が①平成23年1月1日~
         平成23年12月31日となるため、
         ⅰ この基準期間①の課税売上が1,000万円以下の場合は、免税事業者(青色太線)
         ⅱ この基準期間①の課税売上が1,000万円超の場合は、課税事業者(茶色太線)
         となります。

        B ④平成26年1月1日~平成26年12月31日の課税期間は、基準期間が②平成24年1月1日~
         平成24年12月31日となるため、上記Aと同じく、
         ⅰ この基準期間②の課税売上が1,000万円以下の場合は、免税事業者(青色細線)
         ⅱ この課税期間②の課税売上が1,000万円超の場合は、課税事業者(茶色細線)
         となります。

        C なお、①平成23年1月1日~平成23年12月31日が事業開始の1期目としますと、①平成23年
         1月1日~平成23年12月31日と②平成24年1月1日~平成24年12月31日の課税期間は、基準期
         間がないため免税事業者(青色破線)となります。

        つまり、個人又は資本金1,000万円未満の法人は、ある課税期間の課税売上が1,000万円を超えた
       ら、その翌々期の課税期間は課税事業者となるということです。ですから、事業開始(法人設立)
       から2課税期間(最長2年間)は、消費税の納税義務が免除されるということになります。

      (シリーズ その2へ続く)


  • 消費税8%への引上げに係る経過措置について考えます。~得する住宅取得について~            平成25年4月25日
      • 財務省が、来年の4月から消費税率が8%へ引き上げされることに伴い、住宅購入や雑誌購読などに関する具体的な経過措置をまとめました。
      • 新築の注文住宅や雑誌の定期購読などは、今年9月末までに契約が完了していれば、増税後に引き渡しを受ける際も税率は5%が適用されます。
      • 特に、住宅については購入金額も多額であり、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の特例だけでなく、取得資金の贈与に関する特例もありますので、契約と居住のタイミングが重要となります。
      • 消費税は商品の引き渡しのあった時に課税されるのが原則ですが、経過措置では、注文建築の一戸建て住宅の場合、請負契約から引き渡しまでに一定の時間がかかり、引き渡しが来年の4月以降になってしまうことから、今年9月末までに契約したものについては増税前の税率5%が適用されるというものです。
      • 建売住宅や分譲マンションは、原則経過措置の対象外で、今年9月末までに購入契約を結んでも、引き渡しが平成26年4月1日以降の場合は新税率の8%となります(注文一戸建て住宅と違い、出来合いのものを購入するだけですから)。
      • しかし、内外装を一部変えるなどの注文工事を伴う場合は5%とする特例が設けられています。これによって、契約から引き渡しまで一定の時間がかかるからという理屈になります。
      • つまり、一戸建て住宅の新築と一部注文工事を伴う建売住宅やマンションの購入については、今年の9月末までに建築請負(売買)契約が済めば、消費税も8%でなく、5%となります。
      • 今年の9月末までに契約が済んでいれば、例え引き渡しが来年の4月以降になったとしても消費税は5%で済むということです。
      • もちろん、来年の3月までに引き渡しが可能であれば、今年の9月までに契約をしなくても消費税は5%で済むわけですが、受注から引き渡しまで長期間かかりますよ…といわれると、どうしても安全策として9月までに契約を、ということになりがちです。ですから、「9月まで契約」は、消費税5%を確保するための保険といえるかもしれません。
      • 次に考慮すべきことは、住宅の取得資金です。親や祖父母から一部援助(贈与)してもらうか、全額自分で住宅ローンを組んで工面するか…
      • 親や祖父母から援助(贈与)してもらう場合は、今年(平成25年)中であれば一般住宅で700万円(省エネ等住宅で1,200万円)まで非課税、来年の平成26年中では一般住宅で500万円(省エネ等住宅で1,000円)まで非課税となります。これを、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」といいます。ということは、今年平成25年のほうが非課税枠が大きいから、今年に住宅を買ったほうが得…? 
      • 住宅の購入資金の全額を親や祖父母などに援助(贈与)してもらえるのであれば、上記の他に相続時精算課税制度(贈与者一人当たり2,500万円まで相続時まで課税を繰り延べる制度)がありますので、これを適用すれば更に贈与者一人当たり2,500万円まで援助してもらい、住宅を今年中に新築又は取得したほうが、非課税枠が200万円多いということと、前記のとおり消費税があがる前ですから、確かに得になります。
      • 一方で、親などからの援助(贈与)は一部あるものの大半は、あるいは全額、自分で住宅ローンを組んでマンション等を購入するという人も多いと思いますが、この場合はタイミングが重要となります。以下、マンションを購入する場合を例に順追って説明します。
      • ①今年の9月30日までに一部注文工事を付加した上で売買契約を完了します。これで、物件の引き渡しが来年の4月以降になったとしても消費税は5%で済みます。
      • ②通常は、この売買契約の時点で手付金を支払います。このため、手持資金(宅建業法:手付金は売買代金の20%が上限とされてお¥いますが、実際はもっと安いことが多いようです。)が必要です。そして、お気に入りの銀行に住宅ローンを申し込みます。住宅ローンの借入金額は、(住宅の売買代金―③の親などからの贈与金額)以下とします。これを超えると住宅借入金等特別控除の対象になりません。住宅ローンの実行日は、マンションの引き渡しの後となります。
      • ③親など(直系尊属)から住宅取得等資金の贈与を受ける場合は、今年(平成25年)中に資金を銀行振込で受け取ります。これを手付金に充てるといいでしょう。今年(平成25年)であれば一般住宅なら700万円(省エネ等住宅なら1,200万円)まで贈与税がかかりません。(これに贈与税の基礎控除額110万円をプラスして贈与を受けても税金はかかりません。)
      • ④上記③の贈与が非課税となる要件は、贈与を受けた資金を贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住用家屋の対価に全額充てて家屋を取得し、同日までに居住の用に供したとき(早い話が、入居する(住む)ということです。)又は同日後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込まれるときです。
      • ということは、実際に来年3月15日までか、あるいはその後遅滞なく入居しなくてはなりません。でも、「新築」の場合、贈与を受けた年の3月15日において屋根(その骨組みを含みます。)があって、土地に定着した建造物として認められる時以後の状態も含まれることとされています。つまり、3月15日の時点で居住できていなくても、「屋根」さえあればいいというわけです。
        最終判定は、その年の12月31日、この日までに居住しなかった場合は、親などから贈与を受けた分については、当初の非課税の申告に反して修正申告をして税金を払うことになります。
      • ⑤さて、ここまでのところ、今年9月までの契約によって消費税5%と来年3月15日もしくはその後遅滞なく新居に居住する(不動産登記、住民登録を完了する。)ことによって住宅取得等資金の贈与の非課税の適用ができそうです。
      • 次は、住宅ローン控除です。平成25年度の税制改正(案)では、住宅ローン控除額は、平成26年3月31日までに居住した場合は1年当たり最高20万円(10年間で最高200万円)ですが、同年4月1日から平成29年12月までに居住した場合は、1年当たり最高40万円(10年間で最高400万円)と、2倍になります。

      30%,住宅ローン改正

      • 来年の4月以降に居住すれば、ご覧のように住宅ローン控除は2倍になりますので、是非そうしたいところです。
      • 実際に、9月に契約しても戸建住宅やマンションなどの建設期間は、消費税増税を目前にして駆け込み需要もあるでしょうから通常よりも長くなりがちで、6か月から長い場合ですと1年近くかかることも考えられます。ということは、入居の時期は4月以降ということになることもあります。
      • 住宅ローン控除の適用は、「居住の時期」で判断しますので、平成25年度の改正案による1年当たり最高40万円の住宅ローン控除が使えることになる……残念ながら、そうはいきません。この1年当たり最高40万円の住宅ローン控除は、消費税率が8%又は10%が適用される住宅取引が対象であって、入居の時期が平成26年4月以降であっても消費税率が5%となる取引は適用されないことになっています。
      • つまり、今年の9月までに契約して消費税を5%にするか、消費税を8%又は10%にして来年4月以降に居住して1年当たり最高40万円の住宅ローン控除を適用するか、どちらか一方の選択となります。
      • 住宅の価格は高額です。例えば、4000万円の住宅を新築又は購入する場合、消費税の増額分は120万円(4000万円×(8%ー5%))にもなります。住宅ローン控除の減税の増額分の6年分(120万円÷(40万円-20万円))に当たります。
      • かくして、「消費税5%+住宅取得等資金の贈与税の非課税+住宅ローン控除1年当たり最高20万円の10年間」ということになりそうです。(条件によっては損得が変わってきます。)残念ながら、特例3本立ては、適わないようです。
      • でも、まだ朗報があります。消費税増税前の駆け込み需要の反動減対策として、来年4月の消費税増税後に住宅を購入した住宅ローン控除の利用者を対象に、所得税と住民税の減税枠を使い残した部分(現行では切り捨て)を現金で補てんするという支援制度を実施することが決まっています。これも魅力がありそうですが、現時点では具体的な仕組みまでは決まっておらず、今年の夏ごろまでに具体的な取扱い要領が決められ発表されるとのことです。
      • (注)各特例等の適用については、上記のほかにも要件がありますので、実際の適用に当たっては、専門の税理士又は税務署にお尋ねください。


  • 平成26年1月1日から実施予定の「少額投資非課税制度」~日本版ISA~について~                         平成25年4月18日
      • 先月、閣議決定した平成25年度の税制改正大綱のうちの目玉のひとつです。
      • 現行、株式等の売却益や配当については、本来20%の源泉所得税が課税されるところですが、優遇措置として20%から10%に軽減されており、この措置も2013年いっぱいで終わることとなっています。
        また、2013年1月から復興特別所得税が加わり、税率は次のようになります。
      • 世にいうアベノミクスによって、円安・株価高騰という景気回復の兆しが見えてきたところでありながら、株式等の課税の優遇措置がなくなると、株式市況の活気に水を差すことになりかねません。
      • そこで、今回の制度が登場というところでしょうか。これは英国で1999年に導入された「個人貯蓄口座(ISA:Individual Saving Acounting)」を見本にしたもので、低所得者層の貯蓄や投資についての優遇措置(非課税)であり、日本版ISAと呼ばれています。
      • 今回の改正によると、2014年から年100万円までは、向こう5年間は株式等の配当や売却益について非課税とするものです。年100万円の非課税金額が5年間ありますので、非課税枠は最大500万円になるという計算です。そして、この制度は2023年までの10年間となっています。
        少額投資非課税制度
      • 期待できそうな制度です。発祥の地である英国では当初時限措置でありましたが制度がスタートして7年後に効果が検証され、制度が恒久化されています。
        日本でも、証券業界から継続を望む声が多いようです。


  • 「金」の価格が高騰しています。~「金」と税金について~                         平成25年4月11日
      • 昔から、困った時の「金」といいますが、これは、「金は現金や株、債券などと異なり、《無国籍通貨》であって、絶対に無価値にならないとう強みがあるから」なんですね。
      • では、「金」の価格はどうして決まるかといいますと、「金」は、ほぼ24時間、世界のどこかの市場で取引されています。
        シドニー、香港、東京、チューリッヒ、ロンドン、ニューヨークの各市場という具合に、時間差を追って取引は引き継がれていきます。
      • こうして、金の取引は、世界の主要な市場をまたいで引き継がれていきますから、取引の便宜上、基準となる価格表示が求められることになります。
        この基準価格となるものを「国際金価格」と呼び、これが「米ドル」とされています。
        なぜ、米ドルかといえば、世界の基軸通貨が「米ドル」だからです。
        そして、重量単位は、トロイオンス(1o/z=約31g)となります。
      • ですから、まずは、ドル建ての「国際金価格」がありきで、ドル建て金価格を自国通貨建てに為替換算した価格が、ローカルプライス(現地価格)=それぞれの国の国内価格ということになります。
      • 例えば、ニューヨーク市場で1オンス1,665ドルという価格だったとしますと、(日経新聞の景気指標から見ることができる。) 1,665ドル×89円(為替相場)÷31g=4,780円/gということになります。
      • 「金」は世界市場で取引がされていて、金の価格は、国際金価格として米ドルが使用され、世界共通となっています。従って、為替相場の変動が金の価格に大いに関係しているということになります。
      • でも、それだけでなく「金」の価格は消費税によっても変わるともいえます。
      • 「金」も「モノ」ですから、売買すると消費税がかかります。
        かつて、いろいろな雑誌に「金投資で必ず儲かる方法」という記事がありました。
        どういうことかといいますと、金を買うときは金の価格に消費税がかかります。例えば、500万円の金を買いますと、500万円の5%の25万円が消費税となります。したがって、支払金額は525万円、これが取得価格となります。
      • 反対に、500万円で売るときは500万円に消費税の25万円が貰えますので、受取金額は525万円となります。
      • さて、景気も上向いているようですから、余程のことがない限り、平成26年4月1日から消費税が8%、平成27年10月からは10%に上がります。
        いま、金を525万円で買っておくとしましょう。
      • 消費税が10%になってから売りますと、500万円と消費税10%の50万円の550万円を手にすることができるとことになって、消費税率の上がった分の25万円が「儲け」になるということになります。
      • 単純な例ですが、これが雑誌で言われている「金投資で必ず儲かる方法」です。
        この世の中で、必ず儲かる方法というのはないわけでして、儲かるためには、
        いくつかの条件が必要です。
        ① 金の値段が下がらないこと
        ② 円高が進行しないこと
        ③ 消費税率があがること
        これらの条件が揃えば、確かに必ず儲かることになります。
      • どうですか、皆さん、投資してみますか。
      • ちなみに、平成23年度の税制改正により「金地金等の譲渡の対価の支払調書制度」が創設されました。
      • これによって、金地金、プラチナ地金などを店頭で売却する場合、売却価額が「200万円」を超えるときは、その「売買を取り扱う業者」は、所管の税務署へ翌月までに「支払調書」を提出することが義務化され、昨年の1月1日から施行されています。
      • 200万円を超えないよう小刻みに取引することも……
      • さて、「金」を売ったときは、原則、譲渡所得として課税されます。給料など他の所得と合わせて総合課税の対象になります。
      • 譲渡所得の金額は、次のように計算します。
        ①所有期間 5年超の場合
        5年超


        ②所有期間 5年以内の場合
        5年以内
      • 譲渡所得の特別控除の額は、その年の金地金の譲渡益とそれ以外の総合課税の譲渡益の合計額に対して50万円です。これらの譲渡益が50万円以下のときはその金額までしか控除できません。
        また、①と②の両方の譲渡益がある場合には、特別控除額は両方合せて50万円が限度で、②の譲渡益から先に控除します。




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